治るたびに
「まためばちこ?」
腫れたまぶたを見て、私はうんざりした
昔、祖母がよく言っていた
「めばちこはな見てはいけないもんを見た時にできるんや」
そんなの迷信だと思っていた
でも、めばちこが治る度に不思議なことが起きた
周りの誰かが一人いなくなる...
近所のおじいさん
会社の先輩
昔の恋人
みんな事故や病気だった
でも私は偶然だと自分に言い聞かせた
*
数日後、ようやく私のめばちこはきれいに消えた
テレビをつける
ニュースが流れる
「昨夜、身元不明の女性の遺体が見つかりました」
映った所持品は見覚えのあるバックだった
昨日まで私が持ち歩いていたもの...
慌てて自分の顔に触れる
指は顔をすり抜けた
(おしまい)
