サッカー×バスケット。元警察官パパのサッカーノート Vol.30
「違うスポーツを経験することが、結果として本命のスポーツを伸ばしてくれることもある。」
という話を聞きますが、次男が小学3年生から2年間やっていたバスケットボールで、私もそう思いました。
また、競技だけではなく環境についても、親として学べたことがありました。
※今回紹介する競技はバスケットですが、競技やチームを批判する内容ではありません。競技やチームの良し悪しではなく、「どんな環境が子どもにとって良いのか」を考えるきっかけになった話です。
バスケットボールからサッカーにつながったもの
バスケットボールは、とにかく展開が速いスポーツです。
シュートが入る、外れる、ボールを取られるなど、常に状況が変化し、短い時間で何度も成功・失敗を繰り返します。
切り替える力も養われます。
止まる、方向を変える、ジャンプする動作が多く、足腰や体幹が鍛えられ、瞬発力・敏捷性がつきました。
サッカーよりコートが小さいため、状況判断のスピードが上がり、判断力が鍛えられます。
次男のポジションはキーパーです。
ボールだけでなく、味方・相手・ゴール・空いているスペースを同時に見る必要があり、空間認知能力が高まりました。
走りながらボールをキャッチしたり、パスやドリブルをしたりするので、キーパーに必要な身体を思い通りに動かす能力も育ちます。
一番良かったと思ったことは、左右両方の身体を使うこと。
利き手はあるものの、逆の手を使ったドリブルや左右へのステップも多いので、身体を左右バランスよく使うことにつながり、ケガをしにくい身体づくりにもなったと思います。
とても大事なことを学べました
通っていたバスケットボールチームは、全国大会出場経験があるチームでした。
まず入ってみて感じたことは、
コーチが体育館に来ると、空気が張り詰めること。
特にチームのお手伝いをしている保護者(ママたち)が、コーチにとても気を遣っているように見えました。
「次男が通っているサッカーチームとは、ずいぶん雰囲気が違うな」
そう感じたのを覚えています。
ほかにも、
・子どもたちの会費からコーチのお弁当を買っていること。
・試合会場にはコーチ専用のスペースがあり、コーチや相手チームのコーチが外履きのまま入れるよう、そこまで専用のシートが敷かれていたこと。
・そのスペースにはお弁当が置かれ、「この中からお好きなものをどうぞ」と言わんばかりに、何種類ものペットボトル飲料が並べられていたこと。
・そして、相手チームのコーチへ、ビールのお土産……。
そのチームの歴史や考え方があるのかもしれません。
ただ、
「どんな環境が子どもにとって良いのだろう?」
と考えるきっかけになりました。
「コーチの権限が強いこと」と「監督(コーチ)主義」は別物
スポーツでは、何を練習するか、試合で誰を使うかなど、コーチが最終判断することは自然ですが、コーチの機嫌を損ねないことや、考えに従うことが目的になってしまうのは、決して良い環境とは言えません。
サッカーではよく、
「リスペクト」
という言葉を使って、感謝の意を表したりします。
次男が通っているサッカーチームでは、コーチが一番に学校に来て門の鍵を開け、子どもたちが安全にサッカーができるようにグラウンドを整えてくれます。
子どもたちも、その姿を見て、
「おはようございます。準備ありがとうございます!」
と、感謝の言葉から練習がスタートします。
練習や試合が終われば、コーチは子どもたちと一緒にトイレ掃除をして、最後に門の鍵を閉めて帰ります。
おそらく、子どもの目に映るコーチ像は、
次男が通っていたバスケットボールのコーチの場合、
「コーチは偉いから、靴を履き替えなくてもいい。特別な椅子に座れて、お弁当やたくさんの飲み物も用意してもらえる」
サッカーの場合、
「コーチはチームの代表として責任のある立場だから、誰よりも早く来て、最後までいる。大変な仕事なんだ」
そんなふうに映るのかもしれません。
「偉い人」に憧れるのか。
「責任を果たす人」の姿を見て育つのか。
どちらが子どもにとって良い環境なのかを、考えさせられた経験でした。
バスケットボールは2年間で辞めましたが、後悔はありませんし、無駄な時間だったとも思っていません。
良い環境から学ぶことがあるように、違和感を覚える環境からも学べることがありました。
そして、それを見極める力が私自身にも少しついたと思います。
辞めた理由も、コーチへのお弁当や飲み物、ビールのお土産など、ここで書いた環境が主な理由ではありません。
「何を習うか」
はもちろん大事です。
でも、それと同じくらい、
「誰から習うか」
「どんな環境で習うか」
は、子どもの人間性を育てるうえでとても大切だと思いました。
人間は、その環境にいればそれが当たり前になってしまいます。
次男も私も、もしあのまま続けていれば、それが「普通」だと思うようになっていたかもしれません。
違う競技を経験したことで、技術だけでなく、子どもにとってどんな環境が良いのかについても考えることができました。
良かったことも、違和感を覚えたことも、すべてが経験です。
その経験を自分なりに取捨選択しながら、
「これは大切にしたい」
と思うものを、これからの子育てやサッカーに取り入れていく。
バスケットボールを経験した2年間は、次男だけでなく、親である私にとっても多くのことを学べた2年間でした。
