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syuheiinoue
【掌編小説】信号機ぶどう味【毎週ショートショートnote】【超短編小説】
「シグナルグレープみいつけた!」
戦域に紫が瞬く。
あいつにどれ程の味方がやられたことか。
「あたしが撃ち落としてやるよ」
ジャミングの海で通信は機能しない。部隊指揮のため、信号を発する機体が必要とされる。その特性上、相手の的になり生存率は極めて低い。基本的には使い捨ての存在である。
しかし、あの紫の機体はもう何年も前線を飛び回っている。
「ぶどう味の甘ちゃんがさあ!」
照準を重ねてトリガーを引く。
わけもなくかわす紫の瞬き。
僚機が出すぎるなと合図を送る。
紫がこちらを向いた。
一度だけ、まっすぐに瞬く。
挑発だ。
「上等!」
僚機を振り切り加速する。
持てる火力を集中させる。
もう少しで!
ーー気づけば、陣形が背後で伸びきっていた。
紫が数度瞬く。
四方から光があつまる。
ー囲まれた?
的になってこちらの配置をあぶりだしたのか。
僚機が次々と墜とされる。
「ずいぶんと酸っぱいぶどうだよ」
紫に照準を合わせる。
トリガーを引くより早く、視界が閃光に包まれた。
こちらの企画に参加させていただきました。
#信号機ぶどう味
#毎週ショートショートnote
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