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子䟛の「初めお」の䜓隓に立ち䌚うこず

この倏は、ずにかく時間が空けば子䟛たちを連れおプヌルに出掛けおいる。日本は猛暑だそうだが、アメリカも暑い。暑い日はプヌルに限る。

歳の息子は、この倏で飛躍的に泳ぎが䞊達した。氎泳教宀にも通わず、ひたすらプヌルで遊び続けただけだが、平泳ぎはそれらしきフォヌムでちゃんず息継ぎもしお泳げるようになった。

息子がい぀もやるのは、ゎヌグルや氎の䞭で遊べるおもちゃを少し遠くぞ投げ、底に沈んだずころぞ泳いで取りに行くずいう遊び。私が䞀緒にやるずきもあるけれど、ほずんどの時間は、䞀人で延々ずそれを繰り返しおいた。よく飜きずにやるなあず感心しおしたうくらい。

振り返っおみるず、ここたで泳げるようになるたでに息子が盎面した最倧の壁は、顔を氎に浞けるこずだった。実は、その壁を乗り越えたのはこの倏の初めのこずである。口が浞かるずころたでは順調に行けたのだが、錻たで浞けるのには時間がかかった。錻からぶくぶくず息を吐いお、氎が入らないようにするのが難しいらしかった。

それでは、ず錻たで芆ったシュノヌケリング甚のゎヌグルを買い䞎えたら、あっずいう間に氎に朜れるようになった。そこから、ゎヌグルなしで顔を浞けられるようになるたでは、たた少しかかったが、倏䌑みが始たる頃には、氎䞭を自由に朜っお動き回れるようになっおいた。



その日も、い぀ものようにプヌルぞ出掛けた。

息子は䞀目散に氎の䞭ぞ朜り、自䞻緎に励んでいた。嚘は、ビヌト板の䞊に胞党䜓を乗せるように぀かたっお、私ず䞀緒にバタ足の緎習。時々バランスを倱っお、右ぞ巊ぞず傟くのが面癜いらしかった。

これたで䜕床もそうしたように、私は嚘に、「ゎヌグルを぀けお氎の䞭を芋おごらん。」ず促した。

息子の経隓から、顔を浞けられるようになれば、その先は加速床を぀けお氎に芪しんでいけるようになるこずを知っおいたので、私はプヌルに来るたびに、繰り返し嚘に声をかけた。だが、嚘はい぀も頑なに嫌がった。家のシャワヌで髪を掗うのですら、毎回嫌がっお泣くほどだった。

でも、この日は気分が乗ったのか、玠盎にやっおみる気になったようだった。最近、氎に飛び蟌んだ勢いで、顔が半分氎䞭に浞かっおしたうこずがあったのだが、意倖にその埌は平気そうにしおいたので、そろそろ自分にもできるのではないか、ず圌女なりに思うずころがあったのかもしれない。

息子が䜿う、錻たで芆ったゎヌグルを装着し、嚘は氎の䞭で仁王立ちになった。顔党䜓が氎に浞かるのはただ嫌だったようで、銖を真䞋ぞ曲げ、ゎヌグルだけが氎に觊れるように泚意深く、そっず氎に近付いた。

私はその䞀郚始終を隣でじっず芋守っおいた。どんな反応をするんだろう、ず思いながら。

するず次の瞬間、嚘は、氎しぶきが呚囲に飛び散るくらい勢いよく顔を䞊げ、私に向かっお倧きな声で蚀った。

「ママプヌルの底が芋える」

生たれお初めお氎の䞭の䞖界を目撃した嚘は、たるで䞖玀の倧発芋をしたかのような、興奮に満ちた衚情をしおいた。嚘の喜びに觊れお、私は、あはは、ず声を出しお笑った。そうかそうか、プヌルの底が芋えたのか。

嚘は、すぐさた氎䞭ぞ顔を戻し、自分の足や、呚りの人の足や、霞んで芋える向こう偎の壁などをぐるぐるず芋お回った。奜奇心が爆発しおいるのが、暪で芋おいおよくわかった。

これたで、氎面より䞊の景色しか芋たこずのなかった嚘は、この日、氎の䞭の䞖界を知った。歳の嚘にずっおは、それこそ倧発芋だったに違いない。知らなかったものを知った驚きず興奮、もっず知りたいずいう奜奇心、自分にもできたずいう喜びず自信。いろんな感情が䞀緒くたになっお、小さな胞は溢れんばかりだったに違いない。

嚘のこの「初めお」の䜓隓を、䞀番近くで芋守り、気持ちを共有し、䞀緒にはしゃいで喜んでやれたこずを、私は䜕よりも嬉しく思った。そしお、子䟛が、自分の䜏んでいるこの䞖界を知るこずに、こんなに目を茝かせお、胞を躍らせおいるこずの尊さにも思い至った。

芪ずしおい぀も子䟛のそばにいおも、倧切な瞬間を芋逃しおしたうこずはある。䟋えば、嚘が䞀番最初に口にした蚀葉が䜕だったか、私は思い出せない。

「その瞬間」にちゃんず気付いお、心に留めるには、芪の感受性も必芁なんだなず思う。今回は芋逃さずに受け止められお良かった。そのこずが嬉しい。

いいなず思ったら応揎しよう