奈良ホテル 漫遊記
日帰りです。
奈良ホテルのランチと特急まほろば乗車券の抱き合わせ日帰りセットがあったので申し込んでみました。奈良ホテルはJRグループだったんですね。知らなかった。
特急まほろばは9時58分に大阪駅を出発して新大阪と法隆寺に停車。そして奈良駅には10時57分着。乗車時間はわずか1時間。
大阪駅での乗り場は22番ホーム。環状線や神戸線の乗り場からず~っと歩いた先のうめきたの地下にあります。知らずに行くとたどり着けない場所。特急くろしおなんかも22番ホームです。
少し早かったのですがホームに降りてみるとすでに列車はホームにいました。そして標準装備で撮り鉄さんたちが取り巻いています。とはいえ、毎週週末には必ず運航しているので、瑞風に比べると人だかりはかわいいもの。

車内のシートは割と上等。新幹線普通車の座席よりも少し厚みもあり上質な雰囲気。もちろん、全席指定です。

シートの柄にも意味があるとのこと。

トイレなどの水回りも新幹線より上等な印象。

ギャラリースペースもあり、新薬師寺の国宝十二神将伐折羅大将立像のオブジェが設置されておりました。
1時間とは言え高級感漂う車内です。
とはいえ、走っている線路は関西本線。大阪市内を過ぎると八尾の久宝寺を通って奈良の王子や法隆寺といった市街地やベッドタウンを通る路線。なので車窓の風景は通勤電車とさして違いはありません。ということで、ハイボールを飲んでひと寝入り。後で考えるともったいない話です。
そして1時間でJR奈良駅に到着。時間はほぼ11時。奈良ホテルのランチが1時半からなのでどこかで時間を潰さないと。というわけでまずは近鉄奈良駅まで歩くことにしました。
が、とにかく暑い。40度を超える日が続出して全国で猛暑だ酷暑だと騒いでいた7月末。奈良も例にもれず盆地特有の熱気が肌に纏わりつくような、無理に表現すと「もんわり」とした暑さでした。
ほぼ無風なので自分が動かないと空気が動かない。そして扇子であおぐとエアコンの室外機のような熱風がかき回されるだけ。そんな四面楚歌的な暑さをしのぐためにはかき氷しかない。
そんなわけで、唯一知っている「ほうせき箱」というかき氷屋さんに行くことにしました。
我々が知っているということは、テレビマスコミ雑誌でおなじみの有名店に違いない。なので、店の前まで行って行列ができていたらやめようと決めて、ならまちの商店街をうろうろ。行列がないのでわかりにくかったのですが、発見。「ほうせき箱」

なんだ、行列ないじゃあないの。ブームが去ったのかななどと思いながら店内に入ると、何時のご予約ですかと来ました。しまった、完全予約制かと気づいたものの、予約はしていないけれども2人ですとダメもとで申し出たところ、「お二人でしたらキャンセルが出たので少しお待ちいただければご案内できますよ」との返事。
ラッキーなりと椅子で待っていたら、次の組には「今からでしたら4時からのご案内になります」との説明。
うへぇ。どこかで帳尻合わせに不運がダースでやってくるのでは……。

待つこと数分で着席。かき氷なんていつ振りだろう、子供が小さいころに自宅でガリガリして以来。そして予想以上の大きさに辟易。頭が痛くなり3分の1ほど残してしまいました。高いのにもったいない。
すっかり体も冷え切って、良い時間になってきたので本日のメインである奈良ホテルに向かいます。

しかし数分歩くだけで冷え切った体も元通りの汗だくに。
そしてやってきました奈良ホテル。重要文化財です。

1時半まで少し時間があったので、待合室的なロビーで時間を潰します。
ひとまず座ってみます。待合室ですら天井は格天井。そして向かいのピアノはアインシュタインが弾いたとの逸話が残っています。やるやん、奈良ホテル。

ほどなくして1時半となりメインダイニング三笠へ。
案内されたのは窓際の良い席。
細々(こまごま)と料理を書くのは厭らしいので端折りますが、山の中なのに海老などの海鮮が美味であったのには驚きました。仕入れの目利きが良いのでしょう。

食後に館内を見て回ることができました。あちこちに美術館にあってもおかしくない逸品が置いてあります。その中でも白眉なのがメインダイニング三笠の柱にかかっていた、河合玉堂の絵。

鑑定団で玉堂と言えば贋物ばかりなのですが、これは真筆とのこと。
わりと無造作に飾られているのに驚き。
帰りは駅までホテルのシャトルバス。
特急まほろばに乗っていい気分で大阪駅まで。
そして、そこからはいつもの新快速に乗り換え。
優雅な非日常から強引に日常に戻されました。
