【原敬に学ぶ】・ストレスが軽くなる思考法№259
「焦らず、自分の道を積み重ねる」という人生の教訓
はじめに
私たちは、つい「結果」を急いでしまいます。
早く出世したい。
早くお金を増やしたい。
早く成功したい。
同年代の人に追いつきたい。
SNSを見れば、自分より若い人が成功している。
同級生が役職に就いている。
昔の知人が事業で成功している。
そんな姿を見ていると、
「自分は何をしているのだろう」
と焦ってしまうことがあります。
しかし、人生は短距離走ではありません。
人によって、進む速度は違います。
早く結果が出る人もいれば、時間をかけて少しずつ道を作っていく人もいます。
そのことを考えるとき、思い出したい人物がいます。
明治から大正にかけて活躍した政治家、原敬です。
原敬の人生は、若い頃から順調に出世していった人生ではありませんでした。
新聞記者や外交官など、さまざまな仕事を経験しながら、長い時間をかけて政治の世界で力を蓄えていきました。
そして、1918年、日本初の本格的な政党内閣とされる原内閣を率いる総理大臣となります。
その人生から学べるのは、
「すぐに結果が出なくても、自分の力を少しずつ積み重ねていけばいい」
ということです。
原敬とは
原敬は、1856年、現在の岩手県盛岡市にあたる地域に生まれました。
南部藩の家臣の家に生まれ、明治維新によって社会の仕組みが大きく変化する時代を生きました。
青年期には苦労も多く、東京で学びながら新聞記者として働き、その後、外交官となります。
フランス公使館などで勤務した経験もあり、外交や国際情勢について知識を深めました。
その後、政界へ進出。
逓信大臣、内務大臣などを務め、政党政治の発展に力を尽くしました。
そして1918年、内閣総理大臣に就任。
爵位を持たない平民出身者として首相となったことから、原は「平民宰相」と呼ばれました。
しかし、その政治人生は決して平坦ではありません。
1921年、東京駅で襲撃され、命を落とします。
65歳でした。
「平民宰相」と呼ばれた男
原敬を語るとき、よく知られているのが、
「平民宰相」
という呼び名です。
当時の日本では、政治の世界において華族や旧藩閥の影響力が非常に大きい時代でした。
その中で、爵位を持たない原敬が首相となったことは、大きな意味を持ちました。
ここから学べるのは、
「最初の条件が、自分の人生のすべてを決めるわけではない」
ということです。
生まれた家。
学歴。
若い頃の環境。
最初の仕事。
これらは確かに人生に影響します。
しかし、それだけで人生の結論が決まるわけではありません。
原敬も、最初から政治の中心にいたわけではありません。
一つ一つ経験を積みながら、自分の道を作っていきました。
遠回りに見える道にも意味がある
私たちは、自分の人生を振り返ると、
「あの経験は無駄だった」
と思うことがあります。
転職した。
仕事を辞めた。
思うように出世できなかった。
やりたいことを諦めた。
人間関係で苦労した。
しかし、人生の途中では「無駄」に見えた経験が、後から役立つことがあります。
原敬も、
新聞記者。
外交官。
官僚。
政治家。
さまざまな立場を経験しました。
それぞれの経験が、後の政治活動につながっていきました。
だから、
「まっすぐ進めなかった」ことを、失敗だと決めつけなくてもいい。
遠回りには、遠回りでしか得られないものがあります。
50代になると「自分の人生」を振り返る
50代になると、これまでの人生を振り返ることが増えてきます。
「あのとき、別の会社を選んでいれば」
「あのとき、もっと勉強していれば」
「あのとき、挑戦していれば」
そんな「もしも」を考えることがあります。
しかし、過去には戻れません。
だからこそ大切なのは、
「これまでの人生がどうだったか」より、「ここからどうするか」
です。
これまでの経験を無駄にしない。
失敗から学ぶ。
得意なことを活かす。
人脈を活かす。
知識を活かす。
そして、今の自分にできることを始める。
人生は、50代からでも方向を変えることができます。
「早く成功しなければ」という焦りを手放す
現代は、成功が早く見えすぎる時代です。
SNSを開けば、
「30代で資産1億円」
「40代で会社を売却」
「副業で月100万円」
といった情報が目に入ります。
もちろん、本当に成功している人もいるでしょう。
しかし、他人の結果と自分の途中経過を比べてはいけません。
誰かが10年かけて築いたものを、数枚のSNS投稿だけで見ることがあります。
その人の苦労や失敗は、ほとんど見えません。
だから、
「他人の完成形」と「自分の途中」を比較しない。
これが大切です。
人生は「積み重ね」でできている
原敬の人生を見ていると、突然大きな成功を手にしたという印象はありません。
さまざまな仕事を経験し、知識を身につけ、人脈を築き、政治の世界で影響力を高めていきました。
つまり、
小さな経験の積み重ねが、後の大きな仕事につながった
と考えることができます。
これは私たちの人生でも同じです。
毎日10分の勉強。
毎日の読書。
仕事で一つ新しいことを覚える。
人の話を聞く。
文章を書く。
体を動かす。
小さなことでも、続けていれば経験になります。
そして、その経験が数年後に大きな差になることがあります。
50代からは「積み上げ」が強い
若い頃は、体力やスピードがあります。
しかし、50代には別の強みがあります。
経験です。
20代では知らなかったことを知っています。
30代ではできなかった判断ができます。
40代で経験した失敗があります。
人間関係の難しさも分かります。
仕事の裏側も見えてきます。
だからこそ、
50代は「ゼロからのスタート」ではありません。
これまで積み上げてきたものを使って、次の人生を作ることができます。
これは大きな強みです。
「肩書」を失っても、自分の価値はなくならない
会社員にとって、肩書は大きな意味を持ちます。
課長。
部長。
役員。
管理職。
しかし、定年や転職によって、その肩書はなくなります。
そこで、
「自分には何も残っていない」
と感じる人もいます。
でも、本当にそうでしょうか。
肩書の下には、
経験。
知識。
人間関係。
判断力。
仕事の技術。
失敗から得た教訓。
があります。
肩書がなくなっても、これらは残ります。
だから、
「会社での肩書」と「自分自身の価値」を分けて考える。
50代からは、この視点がとても重要です。
原敬から学ぶ「自分の強みを使う」
原敬は、新聞記者や外交官としての経験を持っていました。
つまり、政治家になる前から、文章を書く力や情報を扱う力、国際情勢を見る視点などを身につけていました。
政治家になったとき、それまでの経験が無駄になったわけではありません。
むしろ、政治家としての活動に活かされました。
私たちも同じです。
これまでの仕事で身につけた能力は、会社の中だけでしか使えないとは限りません。
営業経験。
製造現場の経験。
管理職経験。
接客経験。
経理経験。
人材育成。
クレーム対応。
交渉経験。
これらは、すべて人生の資産です。
「普通の経験」が誰かの役に立つ
50代になると、
「自分の経験なんて普通だ」
と思ってしまいます。
しかし、自分にとっての「普通」が、他人にとっては貴重な情報になることがあります。
新人時代の失敗。
上司との付き合い方。
部下との接し方。
転職経験。
仕事の悩み。
お金の失敗。
人生で感じたこと。
こうした経験を文章や動画にして発信することもできます。
今の時代は、誰もが情報を発信できる時代です。
昔なら、
「自分の経験を誰かに伝える」
ためには、本を書くか講演するくらいしかありませんでした。
今は、ブログ、note、YouTube、SNSなどがあります。
だからこそ、
「これまで生きてきた時間そのもの」をコンテンツに変える
こともできます。
焦らず、自分のペースで進む
50代になると、
「あと何年あるのだろう」
と考えてしまいます。
だからこそ、焦ります。
しかし、焦って大きな決断をする必要はありません。
人生を変えるのは、
「今日、すべてを変える」
ことではなく、
「今日から少し変える」
ことでもできます。
毎日15分勉強する。
週に一度、新しい場所へ行く。
月に一冊本を読む。
一日一つ文章を書く。
健康のために歩く。
人との関係を少し整理する。
小さな行動を続ける。
それだけでも、1年後には大きな違いになります。
「自分の人生」を他人の速度で走らない
人生には、人それぞれのペースがあります。
20代で成功する人。
40代で成功する人。
60代になってから新しい人生を始める人。
成功のタイミングは、人によって違います。
だから、
「自分は遅れている」
と決めつけなくてもいい。
大切なのは、
「昨日の自分より少し前へ進んでいるか」
です。
他人との競争ではなく、自分自身との競争。
そのほうが、人生はずっと楽になります。
おわりに
原敬の人生は、私たちに「遅咲きの人生」の価値を教えてくれます。
最初から恵まれていたわけではない。
一直線に成功したわけでもない。
さまざまな経験を積み重ねながら、少しずつ自分の道を作っていった。
そして最後には、日本の政治の中心に立つまでになりました。
もちろん、私たちが総理大臣になる必要はありません。
大切なのは、
「自分の人生には、まだ続きがある」
と考えることです。
50代になると、つい過去を見ます。
「あの頃に戻りたい」
「あのとき、もっと頑張ればよかった」
「あの選択は間違っていた」
でも、過去を振り返るだけでは、これからの人生は変わりません。
だから、一度だけ過去を振り返ったら、前を向く。
そして、
「ここまでの経験を使って、これから何ができるだろう?」
と考えてみる。
これまでの仕事。
これまでの失敗。
これまでの人間関係。
これまで身につけた知識。
すべてが、これからの人生の材料になります。
人生は、若い頃だけが本番ではありません。
20代には20代の人生。
30代には30代の人生。
40代には40代の人生。
そして50代には、50代にしかできない人生があります。
若い人と同じスピードで走る必要はありません。
自分のペースでいい。
遠回りしてもいい。
途中で休んでもいい。
方向を変えてもいい。
大切なのは、
「もう遅い」と、自分で人生を終わらせないこと。
原敬の人生が教えてくれるのは、
「人生は、これまでの経歴だけで決まるものではない。これから何を積み重ねるかによって、まだ変えていける」
ということなのではないでしょうか。
50代から始めるなら、大きなことではなくていい。
今日、本を10ページ読む。
明日、少し歩く。
週末に新しいことを調べる。
興味のあることを一つ始める。
自分の経験を誰かに話してみる。
文章を書いてみる。
そんな小さな一歩からでいいのです。
1日では何も変わらないかもしれません。
1か月でも、まだ分からないかもしれません。
しかし、1年続けば経験になります。
3年続けば、習慣になります。
5年続けば、人生の一部になります。
だから焦らなくていい。
人生は、短距離走ではなく、自分だけの長い道のりです。
人より遅くてもいい。
人と違ってもいい。
何度か道を間違えてもいい。
これまで歩いてきた道を無駄にしないように、これからの道につなげていけばいい。
50代からでも、人生にはまだ続きがあります。
そして、その続きに何を書くのかを決めるのは、他人ではありません。
これからの自分です。
今日という一日を、昨日までの人生の「続き」として終わらせるのではなく、
これからの人生を変える「最初の一日」
にしてみる。
そんな小さな意識の変化から、人生の後半戦は始まるのかもしれません。
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『“ストレスが軽くなる思考法』
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