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捏造された「ニオイ汚れ」:マーケティングが作り出した嘘科学と、消費される清潔感

私たちはいつから、これほどまでに「ニオイ」を恐れるようになったのでしょうか。

現在、ドラッグストアの棚を埋め尽くす消臭剤や除菌スプレー。
それらのパッケージには「ニオイ汚れを根本から消す」といった、いかにも科学的な響きの言葉が並んでいます。

しかし、冷静に振り返ってみてください。 日本においてニオイが「汚れ」の一種として定義され、掃除の対象になったのは2010年頃。ある大手洗剤メーカーの戦略的なマーケティングがきっかけでした。

つまり、「ニオイ=落とすべき汚れ」という認識は、純粋な科学的知見から生まれたものではなく、「新しい商品を売るためのうたい文句」として、無理やり作り出されたニーズに過ぎないのです。

今回は、このマーケティング主導で「嘘科学化」していくニオイ対策の闇と、私たちが本当に向き合うべき「物質の正体」についてお話しします。


マーケティングが「悩み」を捏造する

2010年以前、ニオイは「換気で逃がすもの」あるいは「芳香剤で紛らわせるもの」でした。
しかし、市場が飽和する中でメーカーが必要としたのは、消費者が「買わざるを得ない」新しい課題の設定でした。

そこで生み出されたのが「ニオイ汚れ」という不思議な日本語です。
目に見える汚れを落とし尽くした清潔好きな日本人に対し、「目に見えないニオイも、実は繊維の奥にこびりついた『汚れ』なのだ」という新たな恐怖を植え付けたのです。

本来、科学とは現象を解明するものですが、ここでは「商品を正当化するためのロジック」として科学が利用されています。これが、私が危惧するニオイ対策の嘘科学化の正体です。


「消える」という言葉の科学的な嘘

スプレータイプの消臭剤の宣伝でよく使われる「元から消す」という表現。これは科学的に見れば極めて不誠実な言い回しです。

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