星の王子さまから学んだこと③
星の王子さまについて
星の王子さまはサン=テグジュペリが書いたフランスの小説だ。世界中で読まれている名作で、子ども向けのように見えて大人が読むと深く刺さる内容になっている。
あらすじを簡単に説明すると、王子さまは自分の星にいたワガママなバラと喧嘩別れのような形で星を去り、いろいろな星を旅して最終的に地球にたどり着く。
地球に着いた王子さまはバラの庭園を見つけた。そこには何千ものバラが咲いていた。王子さまはそれを見て悲しくなってしまう。なぜなら、自分の星にいるバラは宇宙で一つだけの特別な存在だと思っていたのに、地球にはそっくりなバラが無数に存在していたからだ。特別だと思っていたバラが、実はありふれた存在に過ぎなかった。そのことに深く傷ついたのだ。
そんなころにキツネと出会い、「なつく」ということや「絆を結ぶ」ということを学ぶ。キツネは、絆とは特別なものではなく、相手と時間を共にすることで生まれるものだと教えてくれた。そしてキツネに勧められ、王子さまは再びバラ園を訪れることになる。
この記事は私がこの物語から学んだことをシリーズとして書いている3回目の記事だ。今回は物語の核心とも言える場面を紹介したい。前の記事を読んでいなくてもこの記事だけで内容が伝わるように書いていくので、ぜひ読んでみてほしい。
王子さまがバラ園に戻った
キツネに勧められ、王子さまは再びバラ園を訪れた。そこで王子さまはバラたちにこう言った。
「あれ、きみたちは、ぼくのバラにはぜんぜん似てないや。きみたちはまだ、いてもいなくても、おんなじだ。誰も、きみたちをなつかせたことはなかったし、きみたちも、誰もなつかせたことがないんだ。はじめて会ったときの、キツネみたいだ。最初はほかの十万のキツネと同じ、ただのキツネだったもの。でも、それからぼくたちは友達になって、今ではこの世で一匹だけの、かけがえのないキツネなんだ」
バラたちは、きまり悪そうだった。
「きみたちは美しい。でも外見だけで、中身はからっぽだね。きみたちのためには死ねない。もちろんぼくのバラだって、通りすがりの人が見れば、きみたちと同じだと思うだろう。でもあのバラだけ、彼女だけが、きみたちぜんぶよりもたいせつだ。ぼくが水をやったのは、あのバラだもの。ガラスのおおいをかけてやったのも、あのバラだもの。ついたてで守ってやったのも、毛虫を(蝶々になるのを待つために二、三匹残した以外)やっつけてやったのも。文句を言ったり自慢したり、ときどきは黙りこんだりするのにまで、耳をかたむけてやったのも。だって彼女は、ぼくのバラだもの」
キツネの秘密
そして王子さまはキツネと再会する。キツネは約束していた秘密を教えた。
「じゃあ秘密を教えるよ。とてもかんたんなことだ。ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない」
(中略)
「きみのバラをかけがえのないものにしたのは、きみが、バラのために費やした時間だったんだ」
この言葉が刺さった
この言葉を読んで、ハッとした。
王子さまのバラは、地球にある何千ものバラと外見は変わらない。でも王子さまにとってかけがえのない存在になったのは、王子さまがそのバラのために時間を費やしたからだ。水をやり、ガラスのおおいをかけ、毛虫をやっつけ、愚痴にも耳を傾けた。その積み重ねがバラを特別な存在にした。
つまり、特別な関係とは突然生まれるものではなく、時間と行動によってつくられるものだということだ。
私には費やした時間が極端に少ない
この話を読んで、自分のことを振り返った。
私は過去のトラウマが原因でずっと人を避けて生きてきた。人が怖かったからだ。だから誰かのために時間を費やすという経験がほとんどない。誰かのために水をやり続けるような関係を、私はこれまで持てなかった。
王子さまがバラのために費やした時間が、バラをかけがえのない存在にした。私にはそういう時間がない。だから今の私には、かけがえのない人間関係がないのかもしれない。
これから時間を費やしていきたい
でも、これからは違う。
人と関わる機会を増やし、誰かのために時間を使い、思い出を作っていきたい。それがかけがえのない関係を生む唯一の方法なのだとこの物語は教えてくれた。
いちばんたいせつなことは、目に見えない。それは積み重ねた時間の中にある。そしてその時間こそが、人をかけがえのない存在にする。
私はこれからそういう時間を、少しずつ積み重ねていこうと思っている。
皆さんはかけがえのない人間関係をどのようにして築きましたか? ぜひコメントで教えてください。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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