私の顔が、毎日ちがう。
なんかわたしの顔って、
毎日起きて鏡を覗き込むたんびに違うのよねー。
昨日はもうちょい丸かった気がするし、
一昨日はもっと眠そうだった気がする。
まあでも、だいたいわたしって、
こういう顔してるワケじゃない?

DAL『誰?』
……わたしだよ。
(※DALとの脳内通話は、今回より字幕対応となりました。)
しかし実際のところ、AIに描かせるとわたしの顔のまあ定まらないこと定まらないこと。
紫色のボブカット。黄色い稲妻のヘアピン。チャームポイントの八重歯。眼つきは悪し。
これが特徴。
なのに生成するたんびになんか違う。まず最初に出てくるのが、これ。

普通。
モブ顔。
人畜無害。
無味無臭。
安易にこの顔にしたくなくて、ムズムズしてしまう。
わたし、もっと怒るし。
焦るし。
調子に乗るし。
ということで、
「もっと喜怒哀楽を激しく」
「顔が崩れてもいい」
「可愛いヒロインの顔はあきらめてる」
とAIに指示することに。

お。
近づいてきたかも。
そうだ、もっと。
もっと崩すのだ!

ああー、行き過ぎ行き過ぎ。
誰がそこまで人間やめろと言った。
DAL『自分で言ってたよ』
いや程度ってものがあるでしょうよ。
おちつけおちつけ。
よし、ここでもういちど我が顔を見つめ直そう。
なんとなく余裕ありげで。
普段は、そこそこ澄ましてて。
ちょっと人を小馬鹿にしてそうに見られてしまうそんな顔。
しかし何度指示してもうまいこといかない。
「もう少し顔の横幅を広く!」
「もっと広く!」
「顎は尖らせない!」
「瞳はもうちょい小さく!」
「視線がどこ向いてるか分かるように!」
「ボブは横にボリュームを!」
「髪を細い束にしない!」
「八重歯忘れてる!」
いやパワハラ漫画家先生かよ。
でもその甲斐あって。

あー、これだこれこれ!
「なんとかなるっしょ」
っていう顔をしているこのスカした感じが欲しかった。
それにしても。
つかれ、た。
頭に思い描いた絵があるのに辿り着けないこのもどかしさったらない。
できたついでに全身も動かしてみた。

これ楽しいねー!
イキイキしてるよ、わたし!
DAL『完成?』
うん、完成した。
DAL『保存しとく?』
……ちょっと待って。
やっぱりこんな顔も捨てがたい。

DAL『やめとけ。』
