地下アイドルを離れて気づいた「キモヲタ」だった頃の自分
地下アイドルに通っていた頃、今思えば自分も相当キモいヲタクだったと思う。
毎週のように現場に行って、ライブを見て、特典会に並んで、推しの反応を気にする。
当時はそれが普通だった。
周りにも同じような人がたくさんいたし、その世界にずっといると感覚が麻痺してくる。
でも現場を離れて1年以上経った今、外から見てみると、
「俺、よくあんなことやってたなw」
と思うことが結構ある。
今回はちょっと自虐も込めて、そんな「キモヲタだった頃」の話を書いてみようと思う。
推しの反応がすべてだった
最初の頃は、純粋にライブを見るのが楽しかった。
曲を聴いて、ライブを見て、「今日楽しかったな」で帰る。
それでよかったはずだった。
ところが、いつからか変わっていった。
「今日たくさん話せた」
「名前を覚えてくれた」
「向こうから声をかけてくれた」
そんなことの方が嬉しくなっていった。
逆に反応が薄いと、
「あれ?今日なんか冷たくない?」
とか考える。
今考えると、アイドルは仕事をしているだけである。
こっちは客。
それなのに毎週通っているうちに、その当たり前の距離感が分からなくなっていた。
他のヲタクが気になり始める
これも今になって思う。
推し活が楽しかった頃は、ステージを見ていた。
でもだんだん、推しより他のヲタクを見るようになる。
「あの人また来てるな」
「あいつ今日もチェキいっぱい撮ってるな」
「あの人とは随分楽しそうに話してるな」
……何を見に来てるんだ俺はw
ライブを見に来たはずなのに、気がついたらヲタク観察である。
これが始まると、かなりしんどい。
別に他のヲタクが何枚チェキを撮ろうが、自分には何の関係もない。
でも当時は気になった。
今なら、ここまで来たら一度距離を取った方がいいと思う。
お金の感覚もおかしくなった
そして一番大きかったのがお金。
最初は数千円だった。
それが現場に通う回数が増えて、特典会にも参加して、気づけば毎月かなりのお金を使うようになった。
それでも当時は、
「趣味だから」
「みんなこれくらい使ってる」
「推しを応援したいから」
と自分に言い聞かせていた。
そして最終的には借金までした。
これはもう笑えない。
今は無料配信のサッカーを見たり、たまに映画を見たり、ちょっと出かけたり。
そんな程度でも普通に楽しい。
だから余計に思う。
なんで俺、あんなに金使ってたんだ?w
「会いたい」が目的になっていた
アイドルを応援すること自体が悪いとは今でも思っていない。
ライブが好きで、お金にも無理がなくて、楽しく応援できているなら何も問題ない。
問題は、自分の場合は途中から違っていたこと。
歌を聴きたい。
ライブを見たい。
というより、
「会いたい」
「認知されたい」
「反応が欲しい」
こっちが中心になっていた。
そして、そのためにお金を払う。
今振り返ると、趣味を楽しんでいたというより、関係を維持するためにお金を使っていた時期があったように思う。
そこまでいくと、もう自分にとっては健全な趣味ではなかった。
結局、一番キモかったのは自分だった
現場にいた頃、「このヲタクちょっとキツいな」と思ったことは何度もある。
距離感がおかしい人。
ずっと配信に張り付いている人。
推しとの関係を必要以上にアピールする人。
でも、現場を離れて思う。
他人のことをどうこう言う前に、
借金してまで毎週アイドルに会いに行っていた俺も十分キモいだろw
これに尽きる。
だからこの記事は、地下アイドルのヲタクを馬鹿にしたいわけではない。
自分自身がその中に5年くらいいたからこそ、今になって見えるものがあるという話だ。
現場を離れて1年以上。
もう毎週誰かに会いに行かなくても平気になった。
誰かに認知されなくてもいい。
休日に無料でサッカーを見て、「今日の試合おもしろかったな」で終わる。
今はそれくらいがちょうどいい。
そして借金だけが残った。
……やっぱり最後に一言だけ言わせてほしい。
昔の俺、何やってんだよw
