この美しい世界を見失わないように
前世と、今世と、人の想い。
このお話は、このnoteでのご縁から紡げた物語です。
「戦闘機のパイロットだった前世の姿が見えた」と教えて頂けました。
教えて頂いた瞬間、
ドクン
と、魂がセットされるような…、次元がカチッとハマるような感覚。
鳥肌が立ちました。
「白い鉢巻を巻いて航空服を着た姿」が思い浮かんだと。
普段からnoteの記事を読ませて頂いていた方なので、お声がけ頂いた事に感謝しかありません。
あの頃…。
あの時代。
急ぎ足のように進んでいく時代…
そして…戦争へ…。
今から見て…貧しいように映る世界は、
果てしなく心は豊かだった。
魂が揺さぶられるような感動があった。
命を懸けたからこそ、見えた景色。
命を懸けて、守りたいと思ったもの。
そこには、命を懸けたいと思う程に大切なものが沢山ありました。
涙が出るほどの、絆があった。
その事実には、誰も介入できない。
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まだ小さい頃。
快晴。
ずいぶんと遠くまで来た。
バルルルルル…
独特のエンジン音が鳴る。
カシャカシャと、操作する心地よい響き。
見える景色は絶景で、
鼓動は高まり、
見える世界すべて自分のもののように見えた。
飛行訓練時、こっそりと乗せてもらった軍用機。
年の離れた、いとこの兄の背中。
空は寒かった。
世界がキラキラしていた。
お日様の偉大さを知った。
大はしゃぎしていた。
目に映るものすべてが美しかった。
「わぁぁぁ…。」
そして。
その背中も、軍用機もカッコよかった。
いつか、自分が運転してみたい。
この空を飛んでみたい。
自由に、この世界を…!!!
「じゃあ、しっかり学ばんといけんね!」
と、いとこの兄は大笑いしていた。
僕は、飛行機乗りを目指した。
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私は大人になり、飛行機乗りになった。
その頃は、サイレンと共に出撃し戻ってくる日々となった。
敵機と戦闘になる事もある。
命などくれてやると思っていた。
仲間たちと共に血気盛んだった。
敵機と一騎打ちになる事もあった。
無事に帰還した時。
強く抱き合い、仲間と生還を喜び合う事もあった。
その中で認められる事も嬉しかった。
年齢を重ねるたびに出世し、
経験も豊富になっていた。
『囮作戦。』
敵機を誘導する。
その任務についた時。
初めて負傷した。
肩に被弾し、
血が窓ガラスに飛び散る。
血で前が見えない。
しかし焦りはしない。
舌打ちをしながら、襟巻きで血をふき取る。
動かない左手を襟巻きで操縦桿に固定。
手は動かない。手首に固定し腕全体で動かす。
墜落するわけにはいかない。
逃げるわけにはいかない。
息が上がる。
目が霞む。
もう少し…もう少し…もう少し!!!!
合流予定地点。
前方右側切り立つ山の間から味方機が数機姿を見せる。
バルルルルルル…
一瞬だったが確認し、左に大きく旋回。
味方機が庇うように後方支援をしてくれる。
大きく息を吐いた。
本来なら、隊列を組み直し一緒に参戦するはずだったが、
風防に飛んだ血、
左腕の感覚もなくなってきた。
ここまでだ。
足を引っ張りかねない。
自然と涙が出た。
“死”という概念ではない。
“生”という感覚だった。
自分から流れる血は赤く温かい。
俺はちゃんと生きていたんだ。
そして、
俺の仲間は何と格好良い。
それが震えた。
自分もその一員だと思うと、何とも誇り高かった。
目の端に映った仲間を見た瞬間、
その機体の美しさ、
力強さ、
そして、思っていた以上の安心感。
後は仲間が…。
俺達は、誇り高き飛行部隊だ。
お天道様がキラキラと輝いている。
機体が美しく光る。
後方より黒煙があがる。
撃墜されたのは敵機だ。
『どうだ!!!俺の仲間達は強いだろう!!!!』
誇らしさに、笑いが込み上げてきた。
必ず勝てる。
成功する。
あと
俺がする事は
ただ一つ。
この機体を無事着陸させる事。
滑走路までもう少し。
左手が言う事を聞かなくなってきた。
ずず…すず…と、少し身体がずれる。
支える力がなくなってきているのを感じる。
改めてベルトを締め直し、
前を見据える。
空が青かった。
山が美しかった。
畑が見える。
花が見える。
この美しい大地を、本当に愛していた。
あの少年だった頃に見た景色だった。
滑走路が見える。
着陸態勢に入るが、
目の焦点が合わず、
滑走路から少し離れた広場に着陸した。
丘に乗り上げるようにだが、無事着陸した。
整備兵たちが走ってくる。
慌てすぎて転ぶ奴も見えた。
工具だけじゃない。
治療道具箱も持っている。
“機体は守ったぞ”
潔く散る事。
そして恥じぬように、生きてきた。
日本人として、恥じぬように。
男として、恥じぬように。
共に飛んできた、この機体に恥じぬように。
若い整備兵が俺を外に担ぎ上げ、草原に寝かせる。
こいつはこの機体の整備兵。
俺の相棒のようなものだ。
飛行機乗りと整備兵は、
一つの機体を共に支える仲間だった。
毎日機体を整え、
毎日俺を空へ送り出してきた。
そんな相棒が俺の名を大声で叫び、
顔が涙や鼻水でぐちゃぐちゃになっている。
傷口に布を当て、止血する。
あんまり泣くなよ。
こっちまで泣けるじゃないか。
俺はその頭を撫でた。
風が吹く。
虫の音が響く。
顔の横に花がある。
世界が綺麗だ。
あぁ…生まれてきて良かった。
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この時代はテレビて見るようなまだ戦況が激化している時ではありません。
記事を春にアップしたかったのですが、うまくまとまらず…。
物語といえど、戦争の話を書くには難しさはあります。
かなり端折りました。
悲惨さだけを書けば「かわいそうな話」になり、
勇敢さだけを書けば「美化」になること。
でも本当は、
そこには笑った日もあったし、
夢を語った日もあったし、
仲間と馬鹿話した日もあった。
人間の人生があった。
今世の私も飛行機が好きです。
旅行なども選べるなら移動は陸路ではなく飛行機が多い事に気付きました。
空から見る山、海、星、そして沈む太陽。
その自然を見るのが大好きです。
腑に落ちました。
今世の飛行機も窓側富士山が見える席を、いつもこだわって取っていました。
海と富士山、飛行機、そして桜。
大好きです。
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この春、靖国神社へ参拝しました。
この物語が視え、感じた時、
あの空を飛んだ人達や、
それぞれの時代を懸命に生きた人達へ、
自然と手を合わせたくなりました。
“仲間がいる”
そんな気持ちで参拝させて頂きました。
今の私に出来る事は何だろう。
空を見て、
海を見て。
風を感じ、
季節を感じ、
視野を広く持つ事。
そして、かすかな違和感や小さな変化にも気付けるよう、
日々を丁寧に生きる事。
『この美しい世界を見失わないように。』
そんな事を思いながら、
この物語で感じた
熱い気持ちを、
誇り高い気持ちを、
日本人である事を、
平和の意味、そして感謝。
それぞれの時代を懸命に生き、命を繋いでくださった方々に手を合わせ、
その当たり前ではない日常を抱きしめて
これからも精進していきたいと思います。
色々と無意識の思考にも気づけ、
新たな自分に気付くきっかけをありがとうございました。

(桜を狙った4月初旬だったのに、もう緑が元気でした🌸🌿(笑))
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空の青さに心を震わせ、
仲間の姿に誇りを感じ
この世界を愛していた。
これは、
空と、仲間を愛した人の物語。

平和への祈りと…共に。
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