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【W杯】カナダvsボスニア。1-1の激闘ドロー!ポゼッションのカナダと、制空権を握ったボスニアの戦術対比

ワールドカップのグループステージで相まみえたカナダとボスニア・ヘルツェゴビナの一戦は、互いのストロングポイントがぶつかり合う見応えのある展開の末、 1-1 の引き分けに終わった。
スタッツを詳細に見ると、ボールを保持して主導権を握り続けたカナダに対し、ボスニアが驚異的な守備インテンシティとセットプレーの破壊力で対抗した、実に見応えのある戦術合戦だったことがよくわかる。



1. カナダのゲーム支配:ピッチを広く使ったポゼッションフットボール

試合を通じてボールをコントロールし、主導権を握っていたのは4-4-2の布陣を敷いたカナダだった。
ボール支配率:カナダ 61% vs ボスニア 39%
総パス数(成功率):カナダ 421本(74%) vs ボスニア 271本(63%)
アタッキングサードでのパス数:カナダ 104本(63%) vs ボスニア 35本(45%)
相手ボックス内でのタッチ数:カナダ 37回 vs ボスニア 15回
カナダは支配率61%を記録し、相手ボックス内でのタッチ数でも「37回」とボスニアを大きく上回った。アタッキングサードへ100本以上のパスを供給し、ボスニア陣内に終始押し込み続ける形を作っていたことがスタッツから証明されている。

2. 決定機の質:「オープンプレーのカナダ」と「セットプレーのボスニア」

両チームともビッグチャンスを2回ずつ作り出したが、そのアプローチの仕方は対極だった。ゴール期待値(xG)の内訳がそれを如実に物語っている。
ゴール期待値(xG):カナダ 1.23 vs ボスニア 0.96
xG オープンプレー:カナダ 0.97 vs ボスニア 0.02
xG セットプレー:カナダ 0.26 vs ボスニア 0.95
カナダは流れの中(オープンプレー)から崩してチャンス(xG 0.97)を作っていたのに対し、ボスニアは流れからの崩しはほぼ皆無(xG 0.02)だった。しかし、ボスニアはセットプレーの局面だけで「xG 0.95」という驚異的な数値を叩き出しており、デザインされた形や高さの優位性を極限まで活かしてカナダゴールを脅かしていた。

3. ボスニアの要塞:圧倒的な「制空権」と執念の「70回クリア」

カナダの猛攻に晒されながらも、ボスニアが勝ち点1をもぎ取れた要因は、守備陣の驚異的なハードワークと空中戦の強さにある。
クリア数:カナダ 21回 vs ボスニア 70回
インターセプト数:カナダ 4回 vs ボスニア 11回
デュエル勝利数:カナダ 71回(47%) vs ボスニア 79回(53%)
空中戦勝利数:カナダ 21回(33%) vs ボスニア 43回(67%)
特筆すべきはボスニアの 「クリア70回」 と 「空中戦勝率67%(43回勝利)」 という驚異的な数字だ。カナダにボックス内へ侵入されても、最後線で身体を張り、ハイボールはすべて跳ね返すという強固な守備ブロックが最後まで決壊しなかった。

4. 際立った両チームのディフェンダー陣

個人採点を見ると、このタフな試合を象徴するように、双方のディフェンスラインの選手が高評価を得ている。
【ボスニア・ヘルツェゴビナ】
18番 カティッチ(Katic):採点 8.4 ★(イエローカードを貰いながらも、中央で跳ね返し続け文句なしのMOM)
4番 ムハレモビッチ(Muharemovic):採点 8.3(カティッチと共に強固な中央の壁を形成)
5番 コラシナツ(Kolasinac):採点 8.0(経験豊富な左SBが抜群の安定感を発揮)、勝点1をもぎとれた功労者
25番 ルキッチ(Lukic):採点 8.0(数少ないチャンスをモノにし、貴重な1ゴールを記録)
【カナダ】
22番 ラリア(Laryea):採点 8.2(左サイドから圧倒的な推進力を見せ、チーム最高評価)
7番 エウスタキオ(Eustaquio):採点 7.5(中盤の底から支配率61%のパスワークをコントロール)

【エディターズコラム】勝ち点1を分け合うも、両者に収穫と課題

試合を支配し、オープンプレーから何度も崩しかけたカナダとしては、勝ち点3を取りこぼした悔しさが残るゲームかもしれない。一方でボスニアは、シュート数(8本)や支配率(39%)で劣勢に立たされながらも、自慢の高さと強烈なインテンシティでプラン通りにゲームを進め、貴重な勝ち点1をもぎ取った。
全く異なるスタイルを持つ両国が見せたハイレベルな攻防戦は、まさにW杯ならではの醍醐味が詰まった90分間だった。


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