そうだ。着物を着て写真を撮りに行こう!
うちには、義母や母の着物がたくさんあった。
母が祖母から譲り受けた着物もあったし、父方の祖母の大正レトロな着物もあった。
母は食事や旅行に自分で着て行くぐらい着物好きで、呉服屋の友人がいたのも、着物が増える理由の一つだったかもしれない。
でも私は全く着物を着ないので、それらは文字通り箪笥の肥やしになっていた。
なので10年前に、思い切って処分することにした。
処分の前に近所の呉服屋さんに見て貰うと、高額な物も何点かある。
母が友人価格で作ったと言っていた着物は、有名な作家の一点物だった。
一体、いくらしたのだろう。
手放すのは惜しい高価な物は、とりあえず私のサイズに仕立て直した。
ところが仕立て直したところで、着物を着るようなめでたい事が一つもない。
そこで着物を着て、夫と写真館で写真を撮ることにした。
美容室で髪をセットして着物を着せてもらうのは、ちょっといい気分。
写真館は夫の同級生の店で、子どもたちが小さい頃は、七五三などで度々お世話になっていた。
夫婦二人で撮ってもらうのは初めてだったが、同級生は夫にキザなポーズを取らせたりして、面白い写真が出来た。
あれから10年。
今年の連休は、まだ何も予定を立てていない。
夫は、免許証の写真を撮りに行くらしい。
夫は証明写真の類いも、同級生に撮ってもらう。
私は10年前に着物を着て写真を撮ったことを、思い出した。
「ねぇ、10年ごとに二人で写真撮ろうよ」
いろいろあったから、ちょっと気分転換がしたかった。
夫は快諾してくれた。
急きょ思いついたが、運良く美容室も写真館も予約が取れた。
気になるのは天気だが、どうか晴れますように。
そしてこの先、10年後も20年後も30年後も、夫と一緒に写真が撮れたらいいな。

