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第111話|いつから私は、自分の味方になれたんだろう。

実家に帰ると、なぜか落ち着かない。

何かしなきゃ。
動かなきゃ。
ちゃんとしていなきゃ。

誰かにそう言われたわけでもないのに、家にいるだけで、どこか焦っている自分がいる。

母が動いていると、私も動かなきゃと思う。

表情や声のトーン、ちょっとした空気の変化まで感じ取ってしまう。

そして帰省が終わる頃には、いつも私の中で“反省会”が始まっていた。

「あのとき、もっとこうすればよかった」

「なんで私は、もっとうまく立ち回れないんだろう」

「またちゃんとできなかったな」

振り返ってみると、一番私を責めていたのは、私自身だったのかもしれない。

今回の帰省も、きっと同じようになると思っていた。

でも、少しだけ違った。

何かを言われたとき、

「私はこう思ってるよ」

と、自分の気持ちを言葉にすることができた。

疲れたときには、

「疲れたから休みたい」

できないときには、

「今日はちょっとできない」

そう言えた。

相手を否定したいわけでも、言い返したいわけでもない。

ただ、自分の気持ちを置き去りにしないために。

自分の心を守るために。

今回は少しだけ、自分の側に立てていたような気がする。

そして今回の帰省では、楽しい時間もたくさんあった。

家族で出かけたり、いろいろな体験をしたり。

娘も、普段なかなか会えないいとこたちと一緒に過ごすことができた。

自分の気持ちを大切にしたからといって、家族との時間を楽しめなくなるわけじゃない。

自分を守ることと、大切な人との時間を楽しむこと。

どちらもあっていいんだ。

帰省を終えて、ふと気づいた。

いつもなら始まるはずの“ひとり反省会”を、今回はほとんどしていない。

いつから私は、自分を責める側ではなく、自分の味方になれるようになったんだろう。

劇的に何かが変わったわけじゃない。

これからも、人の顔色を気にしてしまうことはきっとある。

それでも少しずつ、

「私はどうしたい?」

と、自分に聞けるようになってきた。

今回の帰省で見つけた、私の小さな変化だった。


ここまで読んでくださってありがとうございます。
“整える日々”をこれからも綴っていきます。
またふらっと、心をゆるめに来てもらえたら嬉しいです。

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