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世界を旅するように、料理をつくる。

ISSUE 011|Food Passport

食を通して、世界と出会う


子どもの頃からさまざまな国を旅する中で、特に留学時代、ニューヨークで過ごした時間が、私にとって「食を通して世界と出会う」楽しさを深く知るきっかけになりました。
レストランだけでなく、友人の家で囲む食卓や、街角の小さなデリ。国が違えば、家庭の味も、食卓の風景もまったく違う。でも、それが当たり前にそこにあって、人々の暮らしの中に溶け込んでいる。
その面白さに、すっかり夢中になりました。

その後、結婚を機にアメリカ本土やハワイで暮らすようになり、さまざまな国にルーツを持つ家族と出会います。
パーティーやイベントで誰かが持ち寄る一皿から、その国の気候や文化、家族の思い出が自然と伝わってくる。そんな一期一会を重ねるたび、「料理は、その国や文化を映し出すものなんだ」と感じるようになりました。

世界の料理を、わが家の食卓へ

そんな経験を重ねるうちに、私自身も自然と、世界の料理をわが家の食卓に取り入れるようになりました。
旅先で出会った味を思い出して作ってみたり、友人の家庭料理からヒントをもらったり、雑誌で見かけた一皿を真似てみたり。
その料理を知ることは、その土地の暮らしや文化を知ることでもある。そんなふうに、世界の料理は少しずつ私の日常の食卓にも馴染んでいきました。

そして、私のキッチンにはいつも醤油麹や塩麹、味噌があります。
だから、世界の料理を作るときにも、ただ「そこにある」日本の発酵をひと匙加えてみたくなるんです。
料理を別のものに変えたいわけではなく、その料理が持つ個性や物語を大切にしながら、今の私たちの暮らしに、ほんの少し寄せてみる。
そんなスタイルが心地よく定着してきました。

わが家の食卓には、和食も洋食もアジアの料理も、その日の気分や家族からのリクエストに合わせていろいろ並びます。でも、ときどき気分を変えたくなる日があります。
太陽がジリジリと照りつける日は、いつもよりスパイスが恋しくなったり、旅先で出会った味をふと思い出したり、レストランで素晴らしい一皿に出会ったあとは再現してみたくなったり。

そんな日は、世界の料理からインスピレーションをもらいます。そして、私のキッチンにいつもある発酵調味料を少し添えてみる。次はどんな一皿に出会えるだろう——そんな小さな好奇心が、私を新しい国の食卓へと連れていってくれます。

そんな小さな旅を、これからも時々みなさんと一緒に楽しめたら嬉しいです。

次の旅は、ジャマイカ。

カリブの爽やかな海風とスパイスの香りをお届けできたら嬉しいです。

With aloha,
Reiko

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