アフター・ヤン(2021/アメリカ/監督コゴナダ)
“テクノ”と呼ばれる人型ロボットが、一般家庭にまで普及した未来世界。茶葉の販売店を営むジェイク、妻のカイラ、中国系の幼い養女ミカは、慎ましくも幸せな日々を送っていた。しかしロボットのヤンが突然の故障で動かなくなり、ヤンを本当の兄のように慕っていたミカはふさぎ込んでしまう。修理の手段を模索するジェイクは、ヤンの体内に一日ごとに数秒間の動画を撮影できる特殊なパーツが組み込まれていることを発見。そのメモリバンクに保存された映像には、ジェイクの家族に向けられたヤンの温かな眼差し、そしてヤンがめぐり合った素性不明の若い女性の姿が記録されていた……。(フィルマークスより)
アマプラにて鑑賞。
AIの不在がもたらす記憶の物語。静謐な時間が流れる静かな映画だった。好きなものと描きたいことがはっきりしている監督ですね。小津と岩井俊二愛がすごい。
ガラスを多用したミッドセンチュリー・モダンなインテリアとガジェットで上手にミニマムな近未来空間を演出していて、一貫した美意識と無駄がないカメラワークは『シングルマン』を彷彿とさせます。
ジェイクがお茶を生業としてることやヤンのメモリがなんらかの法則の元で毎日数秒間の動画を記録するという設定も秀逸ですね。余白が生まれる。久しぶりに耳にするリリィ・シュシュ「グライド」のみずみずしさにもびっくりした。
追いかけたい監督がまた一人増えました。
