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カタカタ号

恥ずかしすぎる、、、。
もう、赤っ恥だわと、恥ずかしさのあまり店員さんにしっかりと向き合えなくなりました。

いつも読んでいただいてありがとうございます。今日は自転車屋さんに行った話です。

先週のある日、わたしは仕事先の病院まで、自転車に乗って行くことにしました。勢いよくペダルを踏み込んで、加速をつけようと、足に力を入れました。

「カタカタ」

不穏な音が朝の静かな住宅街に響きます。
学校に行く小学生の列の脇を通りながら進むたびに、
カタカタカタカタと変な音が繰り返して、自転車がリズムを刻み始めました。

あれ?音がする。何でかなあ。
その日は夜中に雨が降った朝だったので、チェーンの入っているカバーに水でも入ったかも、、、。

もしかしたらチェーンが緩んで、カバーに接触したのかも。
まだ買って1年経っていないのに何で?

息子と共有で使っているこの自転車、音がすると、また、お母さんのせいだとか、うるさくなったとか言われんのかなぁ。

仕事のことよりも全然違う自転車のことばかりが頭の中に浮かんできます。

信号で止まると、もしかしたら、何かの加減で、音が止まるのではないかと、淡い期待を持って止まり、
信号が青に変わると共に、また力強くペダルを踏み出すと、やっぱりダメです。音がし始めました。

カタカタ、カタカタ。ペダルと共に悲しくしかも結構な大きめな音がしています。

20分後、もはやカタカタ号となってしまった自転車は
病院の駐輪場に到着しました。

その日は結構忙しくて、ご飯は5分で食べて休憩取れませんでした。
そうなると、我がカタカタ号のことは、一度も思い出されることもなく、帰る時間となりました。

更衣室で着替えをしながら考えるのは、冷蔵庫に残っている食材から
今日作れる夕飯は何かということ。
主婦あるあるですね。

春めいたとは言え夕方になると、まだまだ寒さを感じます。
寒いわぁと、外に出てから首をすくめ、手袋をしていない手をちょっと袖の中に引き入れて、自転車置き場に向かいました。

鍵を入れ、ロックを外し、ゆっくりと、他の自転車にぶつからないように細心の注意を払いながら、狭い駐輪場から後ろ向きで隣接する道へと出しました。

ふう、ぶつからないで、出せたぞと、出した方向と逆方向に自転車の向きを変え、自転車にまたがり、力強く踏み込んだ途端、

またカタカタ…カタカタ。
…全てが思い出されました。

そしてまた、夕暮れ時の多くの人が行き交う、駅近の道を、カタカタ大きな音を立てながらわたしは家路につきました。

着いてしまえは、カタカタ号のことは忘れてしまい1ミリたりとも思い出さないのですけれど。
翌日、自転車に乗る用事があり、やっぱり現実に引き戻されました。


流石に、これは自転車屋さんに見てもらわないとダメだよね。
幾らかかるのかな?チェーンがダメとかかなぁ。1000円くらいかなぁ。現金入ってたかなぁとか。

そう、わたしはとうとう財布の中身まで心配し始めました。

自転車屋さんは家から5分くらいなのですが、用事のあとに寄ることにしました。しゃーないよね。うるさいし。と覚悟を決めて、自転車屋さんの修理の入り口の前で、立ち止まりました。

わたしの前に大柄な男性がいて、横によけてくれました。
その奥の作業場では、宙に浮いているマウンテンバイクの車輪を回しながら調整をしている、若いお兄さんともう少し年配の店長さんらしき2人がいました。

これは少し待つかな、時間かかるかな?などと思っていると、

「どうしましたか?」
と息子くらいの若いお兄さんが声をかけてくれました。

「あの昨日から急に、ペダルを踏むと、この辺からカタカタ音がするんです」
と、チェーンカバーのあたりを指差しながら言いました。

するとお兄さんは、わたしの自転車の脇にしゃがみ込み、自転車のチェーンカバーを少し手で引っ張る動作をしています。

ものの2秒。

「昨日自転車倒れませんでしたか?」

「カバーとペダルの間が狭くなって、当たって音がしてるだけです。」

「もう音しないと思います。ちょっと動かしますか?」

お兄さんはその場でペダルをくるくる回してくれました。

「あ、音がしないです。」
わたしは答えました。

・・・いやぁ恥ずかしすぎる。たった2秒です。壊れたとも言えないですコレ。

あまりにも恥ずかしすぎたので、もうお兄さんの顔が見られません。

2秒で修理完了。
しかも、お金取る気配もない。
もう帰っていいよという雰囲気。

チーンと撃沈です。慌てて、
「ありがとうございました。」

はい、もうその場から、直ぐにでも立ち去りたかったです。

あまりに慌てたので、周りをよく見ないで、帰ろうとしたらしく、

「危ないですよ、後ろから自転車が来ています」と、自転車をお兄さんに抑えられる始末。
隣を自転車が通り過ぎて、

「はい大丈夫ですよ」と、お兄さんに仕切られて
わたしはその場を離れて良い許可を得ました。

そりゃあ、もう逃げ帰るように一目散でペダルを踏み込み立ち去りましたよ。


帰りながら思い出したのは、その日の朝出勤前に見た光景です。
この自転車が、我が家の周りの花壇の30センチくらいのブロックに、もたれるように斜めに倒れかかっているシーンでした。

あれだ!

雨と風が強くて、倒れかけた自転車の、チェーンカバーと花壇のブロックがぶつかったのでしょう。


今回のことで、一ついいことがあったとすれば、自転車が倒れると、チェーンカバーとペダルの隙間が狭くなって
擦れて音が鳴ることがあるという
知識が増えたことです。


最後まで読んでいただいてありがとうございました。コレからも、日々のことを投稿していきますので、
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産婦人科に勤めて40年の助産師
           清水智子

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