社会主義崩壊前夜の東欧を一人で旅した46日間 あとがき
「社会主義崩壊前夜の東欧を一人で旅した46日間」を、最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。
私が旅した1991年、東欧は静かに、しかし確実に大きなうねりの中にありました。
その宗主国ソ連は
その年の8月にクーデターが起こり、
その年の12月に解体されました。
3月10日、私がモスクワで目にした50万人規模のデモは、
今思えば、その前兆だったのだと思います。
歴史の教科書で知る出来事に
偶然、ひとりの旅人として立ち会うことが出来た。
そんな不思議な感覚が、今もどこかに残っています。
東欧の国々には、それぞれに違う空気がありました。
活気に満ちた街もあれば、どこか時間が止まったような街もありました。
同じ「社会主義」という看板の下にあっても、人々の表情や街の匂いは、驚くほど違っていました。
人間は神ではない。
理想を掲げたはずの社会主義という制度も、運用するのが人間である以上、どこかで歪みや矛盾が生まれてしまう。
あの旅を通して、私はそんな当たり前のことを、肌で感じた気がします。
一方で、日本という国を外から眺めてみると、
資本主義でありながら、社会福祉も整い、言いたいことも言えて、行きたい場所にも行ける。
完璧ではないにせよ、かなり「恵まれた国」に私たちは生きているのかもしれません。
YMO「増殖」のアルバムの中で
伊武雅刀ではありませんが、
私はこう思ってしまうのです。
「日本はいい国だなあ」と。
最後になりますが、
こんな個人的な記憶の断片に、
わざわざ時間を割いて
読み進めてくださった方、
スキを押してくださった方、
フォローしてくださった方、
コメントして下さった方、
ひとつひとつの反応が、本当に励みになりました。
この連載を通して、少しでも旅の空気や、
あの頃の自分が感じていたドキドキが伝わっていたならとても嬉しく思います。
そして、皆さんの中にある“あの頃の気持ち”を、ふと、思い出すきっかけになっていたなら、これ以上の幸せはありません。
読んでくださったすべての方へ。
心から、ありがとうございました。
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