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若い院生たちとの距離感

○月☓日


質問箱で、


こんな質問をいただいた。


ありがとうございます。


正直、
そこまで多く話す機会が
あるわけではありません。


なので、

「距離感が難しいな」

と思うことも、
あまりありません。


むしろ、
面白いなと思う
ことの方が多いです。




自分が社会人として
過ごしてきた経験に、
興味を持ってくれることがある。


仕事のことを聞かれたり、
社会人になってから
大学院に来たことについて、
話をしたり。



こちらの話を、
目をキラキラさせながら、
真剣に聞いてくれる。



そういう姿を見ると、
こちらも嬉しくなる。


「そんなに大した話じゃないですよ」


と思いながら、

ちょっとだけ、
大した話をしているような
気分になる。



人は、
褒められると、
すぐ調子に乗る人が多い。




でも、
自分が教える側かというと、
そうでもない。



むしろ、
いろいろ教えてもらっている。



特に、
機械関係。


自分は、
機械に弱い。


パソコンやら、
大学院で使うシステムやら
わからないことがあると、
若い院生に聞いている。



「これどうやるんですか?」


と。


すると、
すぐに教えてくれる。



しかも、
やり方がスマート。

無駄がない。

「なるほど…」


と、
感心してしまう。




考え方も、
人それぞれ。


研究分野も違う。



だからこそ、
話していると面白い。



自分とは違う視点から、
物事を見ている。



同じ大学院にいても、
研究していることも、



これまで歩いてきた道も、
これから進もうとしている道も違う。



だから、
話をするたびに、

「そんな考え方があるのか」

と思うことがある。




こう考えると、
年齢って、
意外と関係ないのかもしれない。



社会人としての経験があるから、
自分から伝えられることもある。



一方で、
若い院生だからこそ、
教えてもらえることもある。



どちらかが、
一方的に教える。


どちらかが、
一方的に教わる。


そんな関係ではない。



お互いに、
持っているものを出し合っている。


そんな感じがする。




そして、
ありがたいことに、
自分を年上だからといって、
必要以上に気を遣わず、
対等に接してくれる。



これも、
ありがたいこと。


おかげで、

たまに、
自分が年上だということを、
忘れる。



研究の話をして、

「なるほど!」

と盛り上がって、


いろいろ教えてもらって、

「自分もまだまだ勉強しないとな」

なんて思っていると、
なんだか、
自分も若い院生に
なったような気がしてくる。




そして、


ふと、
鏡を見る。




いる。


ちゃんと、
年上がいる。



現実は、
なかなか厳しい。




でも、
そんな距離感が、
自分は結構好きである。



年齢が違っても、
立場が違っても、
お互いに学べる。



大学院に来なかったら、
きっと出会わなかった人たちとも、
こうして話ができる。



これもまた、
社会人になってから学び直すことの、
面白さの一つなのかもしれない。



だから、
これからも、
教えられることは教え、
教えてもらえることは、
素直に教えてもらおうと思う。




ただ、
機械のことを教えてもらうたびに、
少しだけ思う。



「社会人経験とは、
    いったい何だったのだろう」



まあ、
これも勉強。


たぶん。



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