見出し画像

「俺もこの会社にいてもいいのかもなあ。」 スポーツを、長く見よう。 5月26日(火) エッセイ

今日は、プレーオフの決勝だ。Bリーグのファイナル!ワクワクが止まらねえ。長崎と琉球、どっちが勝つんだ!馬場雄大と岸本隆一、二人の象徴がぶつかり合う!なんて書いても、この文章を読んでいる人の中で今日(5月26日火曜)の19時からNHKをつける人なんてのはごく少数なんだろう。それでも、自分はお風呂を早めに済ませて夜ご飯を食べながらテレビにかじりつくのだ。YouTubeで解説をしてくれる人や、他のサブスクの実況音声も副音声にしてとにかく楽しみ尽くそうと思っている。なにより、こんなにどっちが勝つのか興奮しているのは久しぶりだ。

追記:名文なので読んでください

どっちが勝ってもいい。この感情はもしかすると、他の人からすると不思議なのかもしれない。しかし、どちらのファンではないので、自分はどっちが勝ってもいい。どちらかというと、琉球に勝ってほしいが、長崎が勝ってもまあ時代が変わるなと思う。長崎が勝ったら「ジャパネットたかた」が掲げた地方密着の戦略が実を結ぶなあと思うし、でも沖縄からわざわざ横浜アリーナまで出向いたブースター(バスケにおける特有のファンの総称)が喜んでいるのも見たい。

「おらが街のクラブ」、その感覚が大好きだ。おらが街の、ご贔屓の、手前味噌でいい、大好きなクラブがそこにある。その感覚が大好きである。

自分のクラブの選手は誰もがかわいく見えるし、応援したくなる。入ってきた新人はみんなの子ども(いやいとこや孫)くらいにかわいがる。ユースから上がってきた選手なんて地域で長年見守ってきて、あんなに小さな背丈だった子どもが新入社員となり、スーツを着てパンをくわえて駅へ走る姿に、頑張れよ!なんて声をかける近所のおじさんの様。

いや、実際にそのような地縁的なつながりは今の世の中には皆無なのかもしれないけれど、サッカーやバスケのクラブのサポーターを見ているとどうしてもそう思ってしまう。

若手が出てきたら、「ミスしないかな、大丈夫かな〜。」と怪訝そうな顔をするし、ベテランにはチーム全体へのサポートに感謝を忘れない。素人から見るとわからない、試合にはあまり出ないけれどベンチに入るあの選手の貢献度がわかるファンたちにはきっと職場で結果をバリバリ出すわけではないけれど、いるだけで空気が和らいだり、安心するようなあの上司の存在も理解しやすいだろう。

そう。全ては組織なのだ。社会の全ては組織で動いているから、誰にだって存在価値がある。でも、そんなこと言われてもそう思えない。だからスポーツを見るのだ。ずっと見るのだ。そうすると、わかる。名選手(坂本勇人)が(31歳で)2000本安打を打つ時代に、20年近くやって引退時に1000本ほど打だった(亀井義行のような)選手への惜しみない拍手と感謝の声や声援を聞いたらわかる。ああこの選手はいてよかったんだなあ。ありていに言えば、愛されていたことがわかる。その日に東京ドームから帰る時、テレビを消して布団に入る時に、

「俺もこの会社にいてもいいのかもなあ。」

そんな風に思えたらいいのである。

いいなと思ったら応援しよう!