ハラスメントは「仕事ができる人」に向けられることがある
※本記事は、ハラスメントを正当化・容認するものではありません。
ハラスメントは一切あってはならない行為であることを前提とした上で、
その上での個人の考えを記載します。
なお、本記事は「頻度」や「多数派」を論じるものではなく、
構造として起こり得る病理について述べるものです。
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【この記事で分かること】
本稿では、ハラスメントが必ずしも「問題のある人物」に向けられるとは限らず、
むしろ一定の条件下では仕事ができる人材が標的になり得る構造について整理する。
個人の性格や能力の問題として片付けられがちな現象を、
組織運用・評価構造・管理層の機能不全という観点から分解し、
なぜ特定の人が孤立するのか
なぜ実績と評価が一致しなくなるのか
組織内で何が起きているのか
を構造的に読み解く内容となっている。
本稿は頻度論ではなく、
現場で実際に成立し得る組織病理の理解を目的としている。
【この記事を読むメリット】
・評価と実態が一致しない環境で何が起きているのか理解できる
・「能力不足」と説明される状況を構造的に整理できる
・ハラスメントが発生しやすい組織条件を把握できる
・違和感が個人問題なのか環境問題なのか判断する視点が得られる
・消耗を続ける前に取れる現実的な対応の考え方を知ることができる
・離れるべき環境かどうかを冷静に見極める材料になる
1.ハラスメントの対象になり得る人
ハラスメントを受ける人の中には、
確かに「明らかに仕事ができない」ケースも存在する。
一方で現実には、
仕事ができる人間が標的になる構造も存在している。
ここで言っているのは
「どちらが多いか」という話ではない。
なぜ起こるのか、どういう条件で起こるのかという構造の話である。
例えば、次のような人たちだ。
• 俯瞰的に現場を見ることができる
• 優先順位が分かる
• 気がきく
• 優しい
• 職責以上の業務をこなせる
• 問題点に気づく
• 問題解決能力がある
• 公式な役職・権限の有無とは無関係にリーダーシップがある
• マネジメント能力がある(役職・権限の有無にかかわらず)
• 物事を言語化できる
• 曖昧さを放置しない
こうした特徴を持つ人は、一見「理想的な人材」に思える。
だが実際には、使用者や上司にとって不都合な存在になりやすい。
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2.なぜ「不都合」なのか
理由は単純だ。
今の日本社会において、多くの使用者や上司が求めているのは
「仕事ができる人」ではなく、
従順で管理しやすい人であるケースが少なくない。
本来であれば、
仕事ができる人間は企業の成長要因であり、
改善やコンプライアンスの促進につながる存在だ。
長期的に見れば、
そうした人材を評価し、責任ある立場に就けるのが合理的である。
しかし、少なくとも多くの現場において、
現実は必ずしもそうなっていない。
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3.モラルの低い管理層にとっての「邪魔者」
モラルの低い使用者や上司が支配する環境では、
仕事ができる人間は、ただの邪魔者になる。
なぜなら、彼らの存在は
次のような「見せたくない現実」を可視化してしまうからだ。
• 人事評価の恣意性
• 各種ハラスメントの存在
• 責任の所在の曖昧さ
• 業務内容の不明確さ
本来であれば、
組織として真っ先に是正すべき事柄である。
しかし短絡的な思考に陥った管理層にとっては、
それらは改善対象ではなく、
自分たちの立場を不安定にする要素でしかない。
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4.有能な人間を「活かせない」構造
前提として、
彼らが優先しているのは
「いかにコストをかけず、自分の負担を減らすか」である場合が多い。
そのため、
有能な人間を適切に活用する発想や能力を持たない。
むしろ、有能な人間が近くにいるほど、
自分たちの能力不足や判断ミスが露呈してしまう。
結果として、
評価を下げ、孤立させ、排除する方向へと動く。
これは個人の能力の問題ではない。
組織構造とモラルの問題だ。
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5.職責を理解し、誠実に遂行できる管理職が不足している現実
現代では、
職責を十分に理解し遂行できる人ほど管理職を避け、
一方で職責に見合わない人が登用されるケースも少なくない。
職責を理解していない人間が、
部下の業務管理や評価を、
恣意性を排除して行えるはずがない。
この時点で、
評価制度やマネジメントが機能する前提は崩れている。
仕事柄、10数社の管理職やマネジメントクラスと関わってきたが、少なくとも私が見てきた範囲では、役職を理解し職務を誠実に全うしている例は多くはなかった。
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6.違和感を覚えたら
もし、あなたが次のような違和感を覚えているなら、
それは偶然ではない。
• なぜか評価されない
• 実態・実績と評価結果に明確な矛盾がある
• 評価基準が存在するのに、満たしていても評価されない
• 問題提起すると煙たがられる
• 曖昧さを正そうとすると攻撃される
• 事実実態での対話が出来ない
• 事実実績が無にされる
• 被害者を加害者にする
• 矛盾が目立つ
• 言い訳と説明責任の放棄
• 具体性や中身のない会議が繰り返される
その環境自体が、
仕事ができる人間を排除する構造を持っている可能性が高い。
違和感を感じたら、
その環境から離れることを検討した方がいい。
それは逃げではない。
合理的で、健全な自己防衛である。
そうでなければ、
年単位でキャリア形成を無にされる可能性がある。
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7.すぐに環境を離れられない場合
現実的に、すぐ転職や離脱ができない場合もある。
その場合は、少なくとも以下を意識した方がいい。
• 契約内容・業務範囲を関係者に明確に確認する
• 契約・職責に基づいた業務水準を意識する
• 過剰な献身や自己犠牲を前提にしない
• 管理職やリーダーでない限り、先回りした調整を担わない
• 自分の役割を超える配慮・巻き取りを常態化させない
はっきり言って、
このような組織にいる以上、短期的に大きく変わる可能性は低い。
評価されないことを前提に、
評価に見合う働きを冷静に行いながら、
その環境から離れる準備を進める方が合理的である。
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