「一生懸命やっているのになぜか上手くいかない人」が見落すプロの5つの視点
自己紹介
テリー伊藤氏に師事し、「出動!ミニスカポリス」でデビュー。「がっちりマンデー!!」「給与明細」など、経済から裏社会まで社会の深部を切り取る番組を多数手掛ける。2008年からのドイツ生活を経て、現在は「ガチ中華」をはじめとする異文化・ニッチジャンルのSNS運用代行・戦略立案に従事。
フリーランサーの方やYouTuberにしろ、一人親方ですべてをこなさないといけない人は多いんじゃないだろうか?また、SNSで発信しても何か響かないなんて人も多いかもしれない。
今日はちょいとばかし、放送作家を20年以上やってきた上で企画のポイントをどの視点に立つのか?で伝えたい。
この記事は、一人ですべてをこなさなければならないフリーランスや、SNSの数字に伸び悩む方への『チェックリスト』として書きました。
①「視聴者の視点(顧客の視点)」
まず、一つ目は「視聴者の視点」である。
これは視聴者にとって面白のか?タメになるのか?分かりやすい内容であるのか?飽きないのか?すべては視聴者目線である。ビジネスならさしずめ「顧客視点」ということに当てはまるだろう。もうちょっと言えば「自分が視聴者なら面白のか?」ってことでもあるけど。(得てして独りよがりにはなりがちだ)
お客様に喜んでもらえているのか?お客様に正しく伝わっているのか?(分かりやすいのか?)手の届く価格なのか?どこで手に入るか、分かっているのか?使い心地はいいのか?など、いくつものファクターが見つかるだろう。
②「制作者の視点(同僚・会社側の視点)」
二つ目は「制作者の視点」である。とかく放送作家は夢想しがちだ。(もちろん、出来ないかもしれないけど。。。というアイディアも時には必要だだ。会議に出した時に誰かが突破してくれたりもする)でも、実際の現場は
それは「絵に描いた餅」ではダメだ。ADはこれを仕込めるのか?ディレクターは撮影出来るのか?プロデューサーならそれは予算内に収まるのか?いくらいいアイディアでも制作者、スタッフが出来なくては意味がない。あと締め切りも守るってのも大きいね。みんな時間であたふたしてるから、「きっちり時間を守る人」はそれだけで価値があると思う。
一人親方なら、それは時間内に出来るのか?継続出来るのか?も大きなポイントだろう。そもそも企画は継続してなんぼだ。特番のようなものもあるかもしれないが、所詮は一回限りのイベントみたいなものでぶっちゃけ金にはなりにくい。なのでどう継続性を持たせるのか?それは「制作者の視点」である。サービスも同じだろう。よくラーメン屋、居酒屋で「一杯無料キャンペーン」とかやっても、それは継続性がなく、一時的なスタッフの負担が増えるだけで現場はただ疲弊するだけであろう。
ただ、私の師匠のテリー伊藤さんに企画を出す場合、「現実的な企画7割・それどうやるんだ企画3割」は意識していた。というのもまず、出来そうな企画ってどこか置きがちなるので、ありきたりな安牌になりやすい。かといて絵空事過ぎても「それ、どうやるんだ」で終わる。なのでそのさじ加減は必要だ。
また、ある時師匠のディレクターが「海外にいる単身赴任の父親にカレーライスを食べさせたい小学生の兄弟、10歳と6歳ぐらいを2週間以内に見つけてこい!」(これが15歳だとちょっとお兄さん過ぎたりするので年齢がポイントだ)という指示にはさすがに無茶ブリだと思った。しかしADはきちんと仕込んできてウチのADは超優秀だと思った。(それだけディレクターの指示が絶対だった時代の名残りだけど、今はちょっと無理だろうな)
でも自分の成長のためにこの「背伸び」もちょっと必要であろう。ちょっと無理に挑戦しないと次の道もないのも事実だろう。
③「タレントの視点(外注業者の視点)」
三つ目は「タレントの視点」である。
そもそもこの企画に最も適したタレントなのか?タレントさん自身で出来ることなのか?タレントさんにとっておいしい企画なのか?昔電波少年でヒッチハイクの旅が大ヒットしたがあれは「暇な若手芸人」という素地がないと成立しない。また、高校生とダンスをするならダンスが得意じゃないとそもそも成り立たない。台本一つにしろ、前日なら困るよなあとか。
外注業者の適性も同じく重要になる。このプロジェクトに本当にふさわしい人なのか?そもそもこの外注業者はプロジェクトのスキルを持っているのか?この予算と時間で受けてくれるのか?
④「同業者の視点」
これはもう、どの業種であろうとそうだがライバルである同業者に見られた時、「単なるパクリ」と思われるのか?「パクリだけど何か進化させているのか?(俗にいうインスパイヤという言葉に置き換えられることもある。)
ビジネスにおいても同じだろう。2番煎じ承知でやるのか?ちょっとだけ差別化するのか?同じなら元祖に負けてしまうか?など。出来れば同業者からも一目置かれたいところだ。(ただ、マーケティングの手法として自分たちでは冒険をせずにあくまで他社が切り開いた道を追従して資本力で勝つというケースもよくある話だ。)
テレビ業界で言うとTBSはその傾向は強い、かつてHEY!HEY!HEY!が流行れば石橋さんと中居君で「うたばん」を作り、テレ東で「大食い」は流行れば「フードファイト」を仕掛けるように。あと私が知る範囲ではコカ・コーラボトリングではアサヒの十六茶が流行れば爽健美茶を出したり、サントリーでBOSSが当たれば「エメラルドマウンテン」を出すように。。。カツラ業界でアートネイチャーもその傾向が強いな。)
ちなみにSNSの世界では「TikTok」もそうだがどこか「ミーム文化(マネする文化)」もある。似たような動画が大量生産されて、それがまた「類似動画」として消費されるのもある。(そうそう、斬新な企画が生み出しにくいとも言えるが)
⑤「スポンサーの視点(クライアントの視点)」
もう一つはやはりスポンサーだ。ここが納得してくれないと企画は進まない。いくら面白くてもクライアントにとって不都合なこと、マイナスイメージになることをやっては本末転倒である。
SNSの運用代行をやっていても数字(再生回数)は大事なのだが肝心の集客に結び付いてないら、その動画にはあまり意味がないだろう。
5つの視点を持つことは、単に守りに入るためではなく、7割の守りを固めることで、初めて3割の『狂気(圧倒的な面白さ)』に全力で賭けられるようになる。それがプロの仕事じゃないだろうか。(私の場合ですが)
【次回予告】 今回は「企画の立てる時の視点」について書きましたが、
難しいのは「終わらせ方」かもしれません。
次回は、かつて小室哲哉さんや秋元康さんから聞いた言葉をヒントに「ブームの中でどう生き残るか?(生存戦略)」についてお話しします。
「好調な時ほど怖い」と感じる方の参考になればと思います。
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