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税理士事務所にAIを導入しても、スタッフに定着しない原因

AIを積極的に導入しても、税理士事務所は苦しくなるだけ。

これは、スタッフを雇っている税理士事務所の所長に向けた話です。

AIを導入することは、もう業界の流れです。

少しずつ変わらなければいけない。私もそう思っています。

積極的な所長ほど、会計ソフト会社の話を聞き、一生懸命導入するでしょう。

場合によっては、スタッフの反対を押し切ってでも進める。

でも、思ったようにいかない。

私は、AI導入には3つの「うまくいかない」があると思っています。

続けます。
うまくいかない事務所に共通する原因として、私は一つ、大きなものがあると思っています。

スタッフ目線を忘れていることです。




所長は仕事をさせたい。スタッフはしたくない。

ここから、少しひどいことを言います。

言い方より理解を優先させますので、ご容赦ください。

所長は仕事をさせたい。

スタッフはサボりたい。

これが見逃されがちかつ根本的な原因です。

そして、これは税理士事務所はもちろん、顧問先含めすべての雇用関係に存在する、永遠のテーマです。

「うちのスタッフに限ってそんなことはない」という反論もあるでしょう。

ですが、思い当たる節はありませんか?

  • 意識高い系スタッフは、出張と称してマックで税理士試験勉強

  • 意識高くない系スタッフは、煙草が長いか、出張と称してサボリーマン

  • 最近入った若手スタッフは、誰よりも遅く来て、誰よりも早く帰る

  • スタッフ用PCの閲覧履歴は、どう考えても仕事と関係ないものばかり

  • パートのお姉さんたちの雑談は、盛り上がると誰も手をつけられない

先生の事務所だけではありません。
日本中どこにでもある、もはや様式美と化した日常です。
伝統といってもいいくらいです。

ボーナスを出しても、給料をUPしても、それは変わりません。

そう。

スタッフとは、どこまでもサボりたい生き物なのです。

AI導入に限らず、「生産性の向上」を目指すときは、この大原則を頭に入れて当たらねばなりません。


所長とスタッフでは、見えている景色が違う

所長から見たAIは、たぶんこうです。

「みんな、うちもAIを導入しよう」

「これを導入すれば、もっと多くの顧問先を担当できる」

「チェック作業が減る」

「私の仕事も減る」

「その分、お客様にもっと時間を使える」

「高単価の仕事が増えれば、みんなも楽になる」

「仕事が効率化すれば、定時で帰れる」

良いことばかりです。

でも、スタッフから見ると違います。

「先生だけ勝手に新しいこと始めるんでしょ?」

「今のやり方で回っているのに、また新しいものを覚えるの?」

「AIを覚えるのも、仕事が増えるよね?」

「AIで自動化したら、担当件数増やすんでしょ?」

「担当件数増えても、給料そんなに上がるわけじゃないし。」

「高単価コンサルとか言ってるけど、それもこっちに丸投げするんでしょ?」

「これまで定時で帰れたことなんてなかったよね。」

同じAIを見ているのに、見えている未来が違います。

所長にとっては、

事務所を良くするためのAI。

スタッフにとっては、

私の仕事が増えるだけのAI。

ここがズレています。


AIの問題ではなく、立場の問題

クラウドが定着しても、AIがどれだけ進化しても、使うのは人です。

そして、税理士事務所で日常的にAIを使うのは、所長ではありません。

スタッフです。

それなのに、

「このAIはすごい」

「何時間削減できる」

「これからはAIの時代だ」

と、所長だけ盛り上がっても、定着しないことがあります。

所長の目からは、

「スタッフが新しいものを嫌っている。」

「ITリテラシーが低い。」

「変化に抵抗している。」

そう見えるかもしれません。

でも、その前に考えた方がいいことがあります。

スタッフから見て、AIを入れた先に何が待っているのか。

仕事が具体的にどう楽になるのか。その楽な仕事で給料は担保されるのか。

それとも、覚える仕事が増え、担当件数が増え、さらに別の仕事まで増えるのか。それでいて、給料は据え置きか。

ここを具体的に説明できなければ、所長がどれだけメリットを説明しても噛み合いません。

所長は仕事をさせたい。

スタッフはサボりたい。

酷い言い方であることは自覚しています。

ですが、この前提を置くと、なぜAIが定着しないのかが違って見えてきます。

問題は、AI性能とか、AIを使えるか、などではないのです。

所長が、

スタッフ目線で、サボりたい欲求を超えるメリットを具体的に説明できるか。

まず、ここを考えないと始まらないと思います。


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このラボを書いている人

税理士事務所で実際に試したことや、うまくいかなかったことをもとに書いています。



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