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相談先はたくさんあるけど

「まずは学校に相談してください。」
いじめ問題について調べると、必ずと言っていいほど、この言葉を目にします。その次に教育委員会、行政の相談窓口、スクールカウンセラー、警察、弁護士など、さまざまな相談先が紹介されています。
相談できる場所がたくさんあることは、とても大切なことです。
一人で抱え込まないためにも、誰かに話を聞いてもらうことには大きな意味があるからです。

しかし、実際に相談した保護者の方からは、「しっくりこない」「話が前に進まない」「結局何も解決しなかった」という声も少なくありません。
なぜ、このようなことが起こるのでしょうか。

組織の中で最初に誰が対応するかによって、その後の流れが大きく変わることもあると感じています。親身になって話を聞き、一緒に解決策を考えてくれる方に出会えれば、物事は前向きに進みやすくなります。
一方で、最初の対応が十分でなかったり、問題を軽く受け止められたりすると、その後の話し合いが難しくなってしまうこともあります。
だからといって、「もう無理だ」と諦めてしまうのは、もったいないことです。
一度の相談で解決するケースは、決して多くありません。
担当者が変わることで、逆に状況が良い方向に動くこともありますし、時間が経って改めて相談したことで、ようやく被害の深刻さを理解してもらえたという話も実際にあります。
つまり「人を変える」「相談先を変える」「時間をかける」という視点も、ときには必要だと思います。
もちろん、それは被害者や保護者にとって大きな負担です。
何度も同じ話を繰り返し、つらい出来事を思い出しながら説明しなければならない。精神的にも体力的にも消耗してしまいます。

それでも、子どもを守りたいという一心で、多くの保護者が歩みを止めずにいます。だからこそ、一人で抱え込まないでほしいと思っています。同じ経験をした人の話を聞くことでも、新しい視点が見つかることがあります。
一つの窓口でうまくいかなかったからといって、すべての相談先が同じとは限りません。
解決までには時間がかかることもあります。遠回りに感じることもあります。それでも、子どもの未来を守るために、少しずつでも前へ進もうとすることには大きな意味があります。
大切な子どもを守るための行動――。
その思いを受け止め、被害者に寄り添ってくれる人や組織が、一つでも多く増えていくことを心から願っています。


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