卒業しても終わらない
事件と呼んでもおかしくないほどの深刻ないじめ被害。
その問題について、今もなお学校や教育委員会との話し合いが続いています。
病院にも通いました。
警察にも相談しました。
それほど重大な事案だったにもかかわらず、解決には至っていません。
気がつけば、もう2年以上の月日が流れてしまいました。
子どもは卒業し、新しい環境へ進みました。新しい友人関係を築き、新しい生活に少しずつ慣れようと頑張っています。親としては、その姿を見るたびに応援したい気持ちになります。
しかし、現実はそう簡単ではありません。
被害を受けた出来事そのものは過去のことになったとしても、その影響は今も私たちの生活の中に残り続けています。
何気ない会話。
テレビのニュース。
学校に関する話題。
そんな些細なきっかけで、突然過去の記憶がよみがえることがあります。
動悸がしたり、不安な気持ちになったり、眠れなくなったり。
「ああ、まだ引きずっているんだな」
そう感じる瞬間があります。
PTSDの症状というのは、時間が経ったからといって簡単になくなるものではありません。
周囲から見れば元気そうに見えるかもしれません。
新しい学校に通っているのだから大丈夫だろうと思われるかもしれません。
でも、本当の意味で傷が癒えているわけではないのです。
そして何より辛いのは、ここまで苦しんでいるにもかかわらず、学校側の認識が変わらないことです。
被害者が傷つき続けている一方で、加害者を守るような説明が繰り返される。さらには、「被害者にも原因があった」というような話にすり替えられることもあります。
私たちが求めていたのは、誰かを厳しく罰することではありませんでした。
ただ、起きたことを正しく認めてほしかった。
何があったのかを真摯に見つめてほしかった。
そして、二度と同じことが起こらないようにしてほしかった。
それだけです。
もしあの時、学校が誠実に向き合ってくれていたら。
もし事実を隠したり矮小化したりせず、被害者の声に耳を傾けてくれていたら。
私たちの苦しみは、ここまで長引かなかったかもしれません。
卒業したら終わりではありません。
学校を離れた後も、被害者とその家族は傷を抱えながら生きています。
だからこそ、学校には改めて考えてほしいのです。
その対応が、一人の子どもと家族の人生にどれほど大きな影響を与えるのかを。
被害者が未来へ進むためにも、まずは事実に向き合うことから始めてほしいと強く願っています。
