コンビニ人手不足の正体
人手が足りているコンビニというのは、
もはや珍しいのかもしれない。
募集にお金をかけても
応募が来ない店も少なくない。
都心のコンビニでは、
日本人からの応募がなく
外国人スタッフばかりになっている店も多いと聞く。
コンビニの仕事は、
思っている以上に覚えることが多い。
商品販売だけではない。
宅配便。
チケット。
公共料金。
各種サービスの受付。
コンビニは
小さな総合サービス窓口のようなものだ。
しかも分業制ではない。
それらの業務を、
一人で覚えなければならない。
さらに、
掃除
納品
揚げ物
売場整理
常にマルチタスクが求められる。
日本の若者が
「割に合わない」と感じてしまうのも、
無理はないのかもしれない。
かつてコンビニは、
アルバイトの登竜門のような場所だった。
誰でも1週間で覚えられる。
高校生バイトはまずコンビニへ。
そんな時代もあった。
しかしそれは、
もう過去の話なのだろう。
ただ、
コンビニの問題は
単純な人手不足だけではない。
もう一つの問題がある。
人件費不足だ。
人手は足りない。
しかし、
採用する余裕がない店も増えている。
東京都の最低賃金は、
私が加盟した20年前と比べて
約1.7倍になった。
それに対して、
売上は微増程度。
原価も上がっている。
多くの店では、
利益は年々下がっている。
これ以上
人件費を増やせない。
それが現実なのだろう。
アルバイトの時給は、
毎年のように上がる。
しかし、
人件費の総額は増やせない。
するとどうなるか。
オーナーや家族が
シフトに入る時間を増やす。
アルバイトを使う時間を減らす。
つまり、
オーナーの労働時間が増える。
今コンビニで起きているのは、
人手不足というより
人件費不足
なのかもしれない。
昨今、Xでは
「まともな賃金も払えない企業は潰れてしまえ」
「最低賃金なんだから頑張る必要はない」
といったポストに、多くの賛同が集まっている。
こうした言葉が
当たり前のように共感を集める時代になった。
コンビニの衰退は、
もう静かに始まっているのかもしれない。
