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ワンオペ推進に感じた違和感

私は長年、コンビニでワンオペを続けてきた。
だからこそ、その“きつさ”は感覚ではなく、実感としてわかる。

そんな中で発表された、セブンイレブンの「ワンオペ推進」。
正直に言って、強い違和感があった。

人手不足の中で、1人でも店を回せる仕組みを整える。
その方向性自体は理解できる。

しかし同時に、カウンター商材の強化も打ち出されている。
これは本当に両立するのだろうか。

ワンオペとは、本来「業務を減らすことで成立する仕組み」のはずだ。
それにもかかわらず、やることは増えているように見える。

効率化という言葉の裏で、
単に“業務の圧縮”が起きているだけではないか。


ワンオペは「回る前提」で設計されている。
しかし、生身の人間が動く現場は、設計図通りにはいかない。

例えば、急な体調不良。
腹痛でトイレに行きたくなったとき、店はどうするのか。

レジを離れればクレームになる。
かといって、我慢し続けられるものでもない。

理不尽なクレーム対応も同じだ。
1人しかいない状況では、逃げ場がない。

その間にも、万引きのリスクは上がる。
最悪の場合、強盗に遭遇する可能性もゼロではない。

「見守りシステム」で検知できたとしても、
その瞬間に守ってくれる人間はいない。

ワンオペの“精神的、肉体的リスク”を軽んじている。


そしてもう一つ、見過ごされがちな問題がある。

それは、ワンオペという働き方が抱える労務上のリスクについて、
誰が責任を負うのかが曖昧なまま進められている点だ。

現場で実際に起きるトラブルや負担、
体調不良時の対応、安全面のリスク。

何かあれば責任を問われるのは加盟店オーナーである。

一方で、本部は「仕組み」を整備する立場にありながら、
個々の労務リスクそのものに対して責任を負うわけではない。

つまり、労務に直接の責任を負わない立場の本部が、
ワンオペを前提とした運営を推進している構造になっている。

この構造には、やはり危うさを感じる。


現場の実感としてあるのは、
ワンオペは「推進されている」のではなく、
すでに「そうせざるを得ない状況に追い込まれている」ということだ。

人件費の高騰と人手不足の中で、
2人体制を維持する余裕はない。

だから現場は、限界の中でワンオペを回している。

本来、人件費をしっかり使えるように利益配分されるべきもの。
誰もワンオペなどやりたくないし、やらせたくもない。
本部が公式に「ワンオペでも回せる仕組みを作る」と言われても、
それは解決になっていないように感じる。


現場で実際に求められているものは何か。

少なくとも私は、
品出しロボットを切望しているオーナーを見たことがない。

もちろん、省人化の技術自体を否定するつもりはない。
しかし現場の感覚としては、優先順位が違うように感じる。

大きな投資がロボットなどに向けられる一方で、
加盟店との利益配分の見直しは進まない。

このズレこそが、現場との距離を広げている原因ではないだろうか。


現場が本当に求めているのは、
中途半端な効率化ではない。

ひとつは、ロイヤリティの見直し。
人を雇えるだけの余力を残すための、利益配分の再設計だ。

もうひとつは、無人化を前提としたハードの整備。
人を減らすのであれば、
人がいなくても成立するレベルまで投資すべきだと思う。

1人で回せる工夫ではなく、
1人で回さなくていい構造を作ること。


ただでさえ、コンビニのアルバイトは「割に合わない」と言われる時代だ。

業務は増え続け、求められる対応も複雑になっている。
その中で、さらに負担を増やす方向に進めばどうなるか。

現場は、静かに崩れていくと思う。


現場軽視、加盟店軽視が今後も続くのであれば、
コンビニという業態そのものの衰退は避けられない。

少なくとも現場にいる人間は、そう感じている。


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