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ごきげんに歳を重ねると決めた日

50歳を前にして、老いや更年期と向き合いながら
「ごきげんに歳を重ねる」と決めました。

このnoteでは、
・家族との何気ない日常
・旅先で感じたこと
・美味しいものを食べた日の話
・更年期や年齢との付き合い方

そんな日々を通して、人生後半を心地よく生きるヒントを綴っています。

   

50歳という数字が、現実味を帯びてきた今日この頃。半世紀も生きてきたなんて、正直あまり信じられない。

え、あの頃の父と同じ年齢?
そう思って、まだ学生だったころの自分や、
当時の父を思い出して、ひとりで愕然とする。

母は、私が小学校6年生のとき、41歳と1ヶ月で亡くなった。子どもだった私は、「自分は母の年齢を超えられるのだろうか」という、言葉にならない不安を抱えたまま大人になった。

死というものをどこか身近に感じながら、ドキドキしつつ40代を迎え、母の年齢を超え、そして今、まもなく50代に差し掛かろうとしている。

40代前半くらいまでは、思っていた。
「そんなに変わらないな」
老いって、意外と緩やかじゃない? 年齢のわりに、結構イケてるんじゃない? なんて。


でも、40代半ばから、状況は一変した。

痩せの大食いだって言われてたのに、急激な体重増加、二重顎。驚くほど落ちた代謝。更年期。
肌の衰え、筋力低下。
おまけに46歳で脳動脈解離、緊急入院。

誰だよ、老いが緩やかだなんて言ったのは。
坂道を転がり落ちるみたいに、老化は突然加速した。

写真に映る自分を見て、「誰これ?」と思うことが増えた。こんなおばさん知らん。
41歳で亡くなった母は、ずっと綺麗なままだというのに、自分はどんどん老いていく。


下がった口角、眉間の皺、口元のたるみ。
目尻というより、もはや目元全体に広がる皺。


若い頃は「目が大きくて可愛いね」なんて言われていたのに、今では、大きい目だからこそ皺も深く、多い気がする。

どんなにメイクしても、髪型を変えても、服を変えても、取り繕えない「今の私」。

体も同じだ。
肩、首、腕、手首、指。股関節に膝。常にどこかが痛い。
ずっとデスクワークで、慢性的な運動不足だったのもあると思う。たぶん、平均的な50歳より、
私は少し衰えている。


人の身体は老いていく。
私の身体も、間違いなくこれからも老いていく。

50という節目が近づくにつれ、気持ちは少しずつ沈んでいった。
体の変化も、見た目の変化も、すべてが欠点に思えて、このまま下り坂を転がっていくだけなのかな、と。

おしゃれをするのも楽しくない。
いつの間にか、鏡を見るのも億劫になっていた。



頭ではわかっている。
健康で、家族と過ごし、歳を重ねられることは幸せだと。

でも、子どもたちはどんどん手がかからなくなり、母としての役割が薄れていくような空虚さも重なって、どうしても鬱々とした気持ちが晴れなかった。

このままではいけないとわかっていても、何をどうしたらいいのか分からない。楽しみも、これといった趣味もない。

おいおい私よ。まだ先は長いはず(きっとね)
なのに、このままずっと、憂鬱でいるつもりか? 私にしかできない何かがまだあるんじゃないの?と自問する日々。


そんなある日、ふと思った。
私は食べることが大大大好きだ。
家族と旅行にも、割と頻繁に行っている。
それを趣味と呼ばずして、なんと呼ぶのだ。


まだ、中学生の娘もいる。空の巣症候群になるにはまだ早い。相変わらずせっかちすぎる。
一緒に過ごせる時間は、まだたくさんある。
嘆いている場合じゃない。
もっと貪欲に、人生を楽しもう。そう思った。



過去のしんどさや、体の変化に飲み込まれて、この大切な毎日を、不機嫌なまま生きるのはもったいない。だったら今から、「ごきげんでいる」ことを選ぼう。そう思った。


老いることを、ただ悲しむのではなく、この年齢だからこそ味わえるものを、ちゃんと味わいたい。


もちろん、落ち込む日もある。だって更年期だもの。急に暑くなったり、どうしようもなくイライラすることもある。
鏡を見て、ため息が出る日だってある。いつまでも綺麗でいたいもの。現実を受け入れるのは少しずつ焦らずでいい。


自分を否定し続けるのは、もうやめにしよう。


人生は、何度でもリスタートできる。失敗というものはないと、この年齢だから言い切れる。
50歳を前にして、私はようやくそれが腑に落ちてきた。

若い頃には、若さゆえの楽しさがあった。
体力も気力もあって、寝る間を惜しんで遊んだ。

そこから年輪を重ね、家族を守ること、育てること、親や祖父母を労ること、自分の身体を労わることを覚えてきた。時代は確実に流れているし、それを止めることはできない。

夜はできるだけ早く寝る。
できれば10時台には布団に入って、軽くストレッチをして眠る。

あまりストイックになりすぎず、「あれダメ、これダメ」と言いすぎず、なんでも美味しく、楽しく食べる。


これ以上衰えさせない努力はしつつ、若さや見た目だけに執着するのではなく、山あり谷ありだった人生も含めて、丸ごと愛したい。


変わらないものだって、ちゃんとある。

美味しいものを食べたときの幸せ。
家族と過ごす、何気ない時間のぬくもり。
これらは年々、喜びが増している。

「もっと知りたい」「もっと感じたい」という好奇心は、むしろ増しているかもしれない。
人生の時間が有限だと実感した今だからこそ、貪欲に経験したいと思うし、それを自分の言葉で伝えられると思う。

ごきげんは、才能じゃなくて、習慣。
日々の意識と努力の積み重ねだ。
好きな人と、好きなものを食べ、好きな場所へ出かけて、そこで感じたことなどを書いていきます。

同じようにモヤってる誰かの、小さな
「ごきげん」のきっかけになれたら嬉しいです。



安堂ゆみ




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