なぜ末端だけが切り取られるのか 〜ひろゆきとマンジャロ〜
「自分が商品という職業なので」。
6月3日のアベプラ。マンジャロで3カ月10キロ痩せたというキャバクラ嬢は、そう語った。毎日酒を飲む仕事で、痩せたら売上も変わった。自ら番組に出て、顔を出して、痩せ薬を使ったと公言する側に回っていた。
そこへひろゆきが切り込む。そろそろどこで買ったのか。病院で処方された、と女性は答える。糖尿病の診察を受けたのか。なんという病院か。畳みかけたところで、司会の平石が止めた。言わなくていいです。一つのクリニックを名指しで批判するのは違う、という理由だった。
ニュースもSNSも、この数十秒を切り取った。「ひろゆき、病院名を執拗に追及」。バズったのは、その絵だ。
病院名の追及は、確かに空振りだった
切り取られた部分だけ見れば、追及は的を外している。
ひろゆきの組み立てはこうだ。マンジャロは糖尿病薬。処方には糖尿病の診断がいる。診断もなく手に入れたなら、入手経路は怪しい。
きれいな三段論法に見える。途中が現実とずれている。番組で高須幹弥が解説した通り、マンジャロは医師であれば専門医でなくても処方できる。オンライン診療が解禁され、研修明けの医師でも出せる。保険診療では利益が出ないから、皮膚科や内科が美容目的で出している。マンションの一室で、バイトの医師が問診だけして郵送する。そういうクリニックが無数にある。
女性も「ネットでマンジャロを購入できるクリニックで検索した」と答えていた。診断なしで出せる以上、病院名を言えたところで何も詰まらない。むしろ普通に言える。言い淀んだからといって、非正規入手の証明にもならない。
正規ルートで仕入れた本物を、実在のクリニックが、適応外で処方する。これが最多のパターンだ。「どこで買ったのか」の二分法には、この選択肢が丸ごと抜けている。
だが、本論はもっと先にあった
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