山本太郎の99万票はどこへ消えたか
2019年の参院選比例。れいわ新選組は党全体で228万253票を得た。そのうち山本太郎個人の名前で投じられたのが99万1756票。比例区の全候補者中、最多だった。それでも議席には届かず、彼は落選している。
43%が固有名詞についていた。
7月9日、その固有名詞が消えた。
名前で書ける選挙
参院比例は非拘束名簿式なので、投票用紙に政党名を書いても候補者名を書いてもいい。両方が有効票として集計され、あとから分離できる。2019年の99万票という数字は、そうやって残った。
衆院比例にこの分離はない。政党名しか書けない。2024年の380万5060票がどれだけ山本太郎個人に紐づいていたかは、票の内訳からは永久に分からない。
分からないものを推定する方法が、ひとつだけある。彼がいる選挙といない選挙を並べることだ。
二つの数字
2024年10月の衆院選比例。380万5060票、得票率6.98%。2022年参院選の4.37%から2.6ポイント上げた。伸びは全都道府県に及んでいる。
分布には濃淡があった。沖縄12.05%。岐阜8.78%。山形8.42%。最低の鳥取が5.01%だから、最高と最低で7ポイントの開き。
当時の分析はこれを「風頼みの都市型政党から地方へ支持を広げた」と読んだ。東京と神奈川の伸び幅は全国最下位圏。沖縄・九州・東北が押し上げている。
私もそう読んだ。地方に地層ができたのだ、と。
15か月後の数字を見るまでは。
平坦
2026年2月8日の衆院選比例。れいわ新選組、167万2499票。得票率2.92%。
213万票が消えている。得票の56%だ。
この選挙で山本太郎は、当初は表に出ていない。1月に議員辞職したばかりだった。党の総括によれば「体をまず大事に治すということで、選挙戦、表に当初は出ませんでしたけれども、危機感と一緒に、後半、皆さんの前に現れて」いる。
後半だけ、街頭に立った。そのうえでの167万票。
問題は総数ではない。分布だ。
ブロック別得票率を並べる。北海道3.10、東北3.10、北関東3.00、東京2.60、南関東2.70、北陸信越3.00、東海3.10、近畿2.60、中国2.90、四国3.00、九州3.30。
最高と最低の差が、0.7ポイント。
2024年に7ポイントあった開きが、ほぼ消えた。
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