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クラウディング・アウトへの懸念

2025年12月1日の日本の10年物国債の金利は、1.8%に達し、17年ぶりの水準となっている。勿論、その名目水準は国際的には高くないし、インフレ率が高止まりしていることからすれば、実質金利としてはそれほど高くないかもしれない。
しかし、名目GDPの7-9月期の前期比0.1%の低成長で、年率換算でも0.5%になってしまっている。
いわゆる r>g の状態になっており、債務残高の非発散条件(いわゆるドーマー条件)を満たしていない。
日銀短観の9月調査の結果では、企業の設備投資は堅調であったが、その際の想定レートは140円台後半であり、足元では10円近い円安になっており、輸入価格上昇によるインフレが収まらない状況が続いている。

マクロ経済的な状況整理からすれば、今回の大規模な財政出動によって、クラウディング・アウトが懸念される状況にある。

一部の論調では、国債増発によって将来世代に負担を先送りするなどという世迷い事を言っているらしいが、そんなことよりも、目の前にあるクラウディング・アウトの危険性について目を凝らす必要がある。
金融政策の方向転換のタイミングを逸しているのでなければ良いのだが。
日本の金融当局の動きが後手後手に回っている気がして仕方がない。

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