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風の森の雑記帳 その14

ズッキーニ君とヤンチャな梅

この地に移住してきた十年前、カスハラ親父に半ば強引に勧められて作り始めたズッキーニ。親父様は、『初心者向けだぞ』と言う。
確かに、病気だけ気にすれば、虫はほとんどつかないし、育ててみれば素直で、雨にも風にも負けず、すくすくと伸びる。シーズンの盛りは朝夕収穫しないと巨大化し、あっという間に規格値を大きく超えてしまう。

天ぷらにすると驚くほど美味しい。ただ──怖い奥さまは「面倒くさい」と言って、なかなか揚げてくれない。

見出し写真は、今年の出荷準備作業。
そして、下の写真は、収穫最初の年のズッキーニの箱詰め作業を、家猫の梅が冷ややかに見守っている一枚。当時は作業場がなく、居間の片隅に新聞紙を広げて、ひとつひとつ拭いて並べていた。梅はその横で、まるで検品係のようにじっと座り、時折「ふん」と鼻を鳴らした。こちらがいくら忙しくても手伝ってはくれない。食べ物としては削り節の方がお好み。

JAへの出荷の仕方もよく分からず、伝票の書き方を間違えて怒られたり、箱の重さを量るたびに、梅が体重計に前足を乗せて邪魔をしたり。そんな慌ただしい初夏の記憶が、ズッキーニ君の緑色とともに今も胸に残っている。
最初に出したころJAの担当者が笑いながら、「猫の毛が入っています。」
それも今では、カスハラ親父が譲ってくれた倉庫で快適に作業できるようになった。
その倉庫が、実はちょっとした問題なのだが、その話はまた別の機会に。

高齢化により収穫の手間が追い付かず、怖い奥さまがカッパのジンロと一緒に佐久古太きゅうりにかかりきりなので、今年は相当数を減らした。JAへの出荷数は物足りないが、直売所でこの季節指名買いのお客様も増えてきている。とてもうれしい。


今年もまた、風の森の畑でズッキーニ君が静かに実っている。8年前のあの箱詰めの朝を思い出しながら、私はひとつ、またひとつと収穫していく。梅は家に籠ってやりたい放題。相変わらず気ままでわんぱくだ。

その変わらない時間がいとおしい。

家猫・梅
「ウメー。(HAL2翻訳-外は気持ちが良さそう。いいな、自分たちばかり良い思いをして。)」

2018年8月22日の梅。後ろの緑のコンテナにズッキーニ君が居ます。


風の森のニャロ

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