【 NCT MARK 】 未知の世界へ飛び込む君へ
夢みたいな人だった。
眩しかった。
「こんな人が私の灯台になってくれたらいい」と夢で見た人が現実にいるような10年間だった。
これはただのNCTマークのファンが、ありのままを記録したものである。
あまりに眩しかった灯台
2026年4月3日15時08分
NCT MARKの公示を見た。突然背後からバットで殴られたような痛烈な白を脳で感じ、眼をしばしばさせた。黒と白のただの記号が頭に流れていく。
なにを 言ってるんだろう。
『マークがNCTではなくなる』らしい。
Instagramに投稿された手書きのメッセージを読む、日本語でも読む。
マークの手紙を読み、最初はなぜか安心した。人は想像を超える衝撃的な出来事が起こると逃げ道を作りたくなるようだ。
ああ、これ以上心配しなくてもいいんだ。
『 NCT MARK 』として何をすべきかと問うたびに、彼自身が作り上げてきた10年以上の鎧を脱ぐことができたんだと。
誰よりも早いスピードで10年間を駆け抜けていった人だった。
遅くて1日後、早くて数十秒後、カメレオンのように姿を変えてそれぞれのチームで、マークが魅せたい『 NCT MARK 』をやり切っていた。あり得ないスケジュールの中で、常にマークはマークを越えようとしていたように見えた。
ステージ上でこうありたい、このチーム、メンバー、曲ではこういうバイブが似合うと感覚的に判断し実行する強いこだわりや向上心をパフォーマンスから感じた。現状に満足せず、静かに上を目指す職人みたいな人でもあった。
正直、そのスピードに追いついていくのが私は精一杯だったと思う。
10年間全通なんて到底できないけれど、目の前の出来事に誠実に向き合いたいと思う私は、いつかは彼を追い抜くつもりで追いかけてきた。マークのNCT人生を。今思えば、憧れそのものだった。
マークはコンセプトやスタイルの枠に囚われず、ふわっとした場所にビュンッとジャンプして着地でキッチリ固めてしまうような表現者であると思う。
そういう自由さやフレキシブルさがスパイダーマンのようだった。
"無限拡張"を掲げたNCTというグループでの仕事が彼を導いたのだろうが、多くの仕事が集まったのは、"無限拡張"というコンセプトと表現者として持ち合わせていた性質が合っていたことも理由のひとつかもしれない。
夢を常に描く人であることも、夢や共感を"無限拡張"の中で描くNCTにとって、なくてはならない存在であった。
彼はどこにいても責任感が強かった。
【 Child 】では『壊しても壊しきれない責任感』と歌った。責任感が強いとあらゆるメディアで漏らしていることは記憶に新しいだろう。
自身のソロデビュー曲【 1999 】では『100ができないなら1もしない』と歌う。"目の前のことに対して100でいようする誠実さ"が故に、持っているものが人より多そうに見えた。
「マークは手放すことが必要」だとNCT DREAMの映画の中でジェミンからの処方箋として語られていたこともある。近くにいる人だからこそかけれる言葉であり、それを言える人が彼の側にいることが心強くとても印象に残っている。
そんなマークが、唯一手放すことを決意したものは、10年間のキャリアで1番大切なものだった。
その決断を色んな形でメンバー達は受け入れた。
メンバーがマークに向けた美しい花束のような言葉達は"10年間以上彼らの関係がどのようなものだったのか"を示してくれていたようだった。
『 NCT MARK 』としてどうあるべきかもがく度に作り上げてきた鎧を、安心して世界一美しい状態で置くことが出来たんだと思った。何もかもそのまま。
『ただのマーク』のことを愛するメンバー達だから、手放すことを受け入れたのだと思う。
マークはステージで、「君は生まれてからずっと主人公だね、生まれた星が違うよ」と他人から言われるような類稀な才能を常に示していた。
しかし実は生まれ持ったものだけでは存在しなかった。
「努力家、練習の虫」とメンバーが口を揃えていう根性の人でもある。練習生の頃、チソンが「どうしてそんなに頑張るのか」聞くと「鏡の前に足りない自分がいるのにどうして寝ることができるの?」と答えたというエピソードは痛烈である。
常に悩みや自身の葛藤を持つ人間らしい部分が彼の周辺に存在し、それを隠さず力に変える強さが内にあるから、歳を重ねて一層美しく光って見えるのかもしれないと思う。
その輝きが、人の心を動かした。
常に誰かの灯台になっていた。
ステージでの君はずっと眩しくて、頼もしくて温かくて優しくて、夢みたいだった。
目が離せなかったよ。
本当に夢のような人だったな。
それと同時に、どこかの誰かが言語化した「〇〇のようなSMアイドル」という枠に収まりきるわけがない人だと、10年をかけてゆっくり深く知っていったよ。
けれど心のどこかに「彼がNCTであり続けてくれる」という謎の自信のような"安心感"が存在した。
マークが持っている"目の前のことを100でやりきる誠実さ"からこの"安心感"が来ていたのだと知ったのは、愚かにも手紙を読んでからしばらく経ってからだった。
やっぱり夢を見ていたみたいだった。
ああ愚かだ。気付くのが遅かったな。
アイドルを応援すること自体が愚かだという人もいるだろう。勝手に好きになって勝手に傷を負って何が残るのかと。
そうは思わない。
過ぎていく季節の全てをNCTの歌とマークが愛する言葉たちと過ごしてきたおかげで、自分の人生をもっと大切に扱うことができた。
喜びも痛みも全て受け止めて大切に扱いたいと思う程、実りある10年間だったよ。
生まれ変わってもまた同じ道を君が選ぶとするなら、私は必ず君を見つけて日記を始めると思う。
君が君の心の声をよく聞いて決断したことだから、これからの航海がこれまでの10年とは全く違う、空や地、海や山に出会う旅になることを願う。
これからもマークの心が、マークだけのものでありますように。
10年間ありがとう。
2026.04.07
