放送作家の判断基準。文章にも「七つの大罪」がある。
「普段、どんな判断基準で原稿を直しているの?」
質問されたので、この場で答えます。僕が直したくなる原稿には、大きく2つの問題があります。
誰に、何を伝えて、どうなってほしいのか。書く前の設計が抜け落ちている。そして、文章における「七つの大罪」を犯している。
きょうは後者について。
ちなみに、娘の小論文は大罪まみれです😅
そもそも「七つの大罪」とは、キリスト教において堕落につながるとされる欲望のこと。アニメ好きにはおなじみのワードかと思います。
傲慢。強欲。嫉妬。憤怒。色欲。暴食。怠惰。
しかし、僕が考える文章の「七つの大罪」はこう。
不親切、無配慮、無個性、虚偽、矛盾、冗長、淡白。
それでは、簡単に見ていきましょう。
①不親切
書き手が読み手を置き去りにする文章のことです。読み手の知らない知識や背景を、知っていて当然のように書いたり、想像できるだろうと省いたり。前提のズレは、理解しにくさにつながります。
②無配慮
読み手への敬意に欠ける、または発信することによる影響を鑑みない文章のことです。誹謗中傷したり、誤解を招く切り取り方をしたり、一方的な目線で決めつけたり。
③無個性
書き手の感情、固有の表現、独自の視点がなく、誰が書いたかわからない平均的な文章のことです。安全で無難、ありふれた言い回しや結論になりがち。AI に添削させる場合は注意が必要です。
④虚偽
事実とは異なる嘘を書いた文章のことです。悪気はなくても、罪は罪。AI によるハルシネーションは常に疑うべきだし、自分が正しいと思っている情報も裏取りはしておきましょう。
⑤矛盾
伝えたいことが一貫してなくて、軸がブレまくっている文章のことです。論理が破綻していたり、飛躍していたり、ダブスタになっていたり、辻褄が合わなかったり。
⑥冗長
くどくどしていて、内容が伝わりにくい文章のことです。句点が少なく、一文がとにかく長かったり、主語の前が修飾句だらけだったり、同じような意味の文が重複していたり。
⑦淡白
冗長とは逆に、情報量がなさすぎて想像力を掻き立てられない文章のことです。抽象だけで具体がなかったり、伝えたいことを引き立てる事実が抜けていたり、まるで箇条書きのような印象。
余談ですが、映像の場合はもう1つ。
⑧不一致
映像とナレーション、またはテロップが一致していない状態です。内容が一致していない場合、タイミングがズレている場合があります。
なお、僕は原稿を直すときに以下の点を心掛けています。自分の記事を書くときも同様です。
・伝える相手を強く意識する
・スムーズに音読できるか試してみる
・裏取り・リサーチは絶対!
・一文にこだわり、簡単に納得しない
・第三者に意見してもらう
第三者に見てもらう際も、簡単に納得しない。意見は尊重しつつ、思考停止しないようにしています。
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