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体育教師から飲食店経営者へ。飲食×福祉で、すべての人が輝ける居場所を創る

「飲食と、ともに。」は飲食店経営者、従業員など "飲食"とともに生きる人の人生にフォーカスするnote連載です。過去の経験から生まれた考え方、経営や仕事へのこだわり、外食産業へのメッセージを届けることで、外食産業をともに盛り上げていくことを目的としています。今回は、株式会社Welfare&Kitchen 代表取締役 逆井真さまに話を伺いました。

逆井 真|1988年生まれ、千葉県野田市出身。元中学校教員で、組織作りと可能性の引き出し方を学ぶためキャリアチェンジを決意し、居酒屋てっぺん自由が丘店に転職。店長や統括店長を経て、株式会社DLE取締役社長に就任。飲食事業と美容事業運営の傍ら、学校講演や企業研修を行う。現在は独立し「立呑みもあるよ‼さぁいこうか‼」などを運営する他、2025年11月に株式会社Welfare&Kitchenを立ち上げ、飲食と福祉の業界革命をめざす。

中学2年生に抱いた体育教師の夢を実現

中学2年生の頃、学園ドラマや教師に密着したドキュメンタリーに胸を打たれ「やんちゃな子どもたちを、本当に理解できる大人になりたい」と、教師に憧れを持った逆井さん。自身も思春期の真っ只中で、学校という枠組みに押し込もうとする大人への違和感を抱えていたため、自分なら彼らと対等に向き合える確信があったという。その夢を真っ直ぐに追いかけ、国際武道大学に入学。卒業後は夢であった体育教師としてのキャリアをスタートさせた。

教師として感じた“すべての人”が持つ可能性

教師としての逆井さんに大きな転機を与えたのは、特別支援学級の担任としての経験。大きな社会の物差しで見ると“できないこと”が多いかもしれないが、適切な場所で驚くほどの個性や力を発揮する生徒たちの姿であった。将来を考えた時に、一人一人の得意に合わせた仕事の切り出しさえできれば、全員がプロフェッショナルになれる、そう感じたという。
しかし、一人の教員としてできることには限界があり、もっと広い社会に出て、自分が雇用の場そのものを作らなければ本当の意味で生徒たちの未来は変えられないと考えた逆井さん。ここで5年間勤めた教職を離れる決意をしたのであった。

27歳で初めて足を踏み入れた飲食の世界

逆井さんが次に選んだのは、飲食業界。すべての人たちの就労の場を支援するには、マーケットが大きい食の場が最適だと考えた。飲食経験が無かった逆井さんは、教師時代から憧れていた薄田典靖さん(株式会社てっぺんの元社長)の下で7年間の修行を積み、“経営のいろは”はもちろん、お客さまに夢と感動を与える接客作法などすべてを叩き込まれた。こうして34歳の時に夢であった独立を叶え、より多くの雇用を生むための“居場所を創る”という揺るがない目的を達成するために邁進する生活が始まった。

飲食×福祉を掛け合わせ、業界に新しい風を吹き込みたい

現在の逆井さんは、新たな挑戦の真っ最中。逆井さんが構想するのは、就労継続支援B型事業所とセントラルキッチンを融合させた飲食店を創ること。現在こそ労働環境に変化は少しずつ見られるものの、飲食業界はサービス残業や営利活動以外(仕込みやレジ締め作業など)で長時間拘束ありきの労働形態の上で利益が成り立っている側面もあると感じ、そこを大きく変えたいという想いがあるのだ。「福祉と食を通じて、共に生きる社会の創造」という理念を実現するため、2025年11月には法人も立ち上げた。また逆井さんの店で人気の野菜巻き串は、6年ほど前から福祉作業所のパートナーが一本一本丁寧に串打ちしてくれている。この串打ち、野菜をカットする作業を、福祉事業所の仕事としてもっと多くの人に切り出そうと考えているのだ。仕込みの時間をただの作業とするのではなく“利益が生まれる時間”に変える。これが実現すれば、飲食と福祉、両方の業界に革命が起きると逆井さんは考えている。

すべての人が輝ける居場所創りこそ、逆井さんの“飲食”

逆井さんが大事にしているのは、教師時代の尊敬する先輩からもらった「志の高さは腰の低さ」という言葉。ここに来るまでにさまざまな壁にぶつかるたびに「本当に自分がやるべきことなのか」とブレそうになる瞬間もあったというが、そんな時は、自分は誰のためにやるべきなのかを考えるとまた一歩前に踏み出せる。そうして自身を奮い立たせてきたのだ。
教師として多くの子どもに向き合った熱量を、今は飲食業界の未来ためにぶつける。どんな背景を持つ人も、一生懸命に目標を追いかけ、キラキラと輝ける「居場所」そのものを創る。それが逆井さんがめざす“飲食”のカタチだ。

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