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仙台から日本の飲食を盛り上げたい。瀧川さんの人生の軌跡と大切にする考え方

「飲食と、ともに。」は飲食店経営者、従業員など“飲食”とともに生きる人の人生にフォーカスするnote連載です。過去の経験から生まれた考え方、経営や仕事へのこだわり、外食産業へのメッセージを届けることで、外食産業をともに盛り上げていくことを目的としています。
今回は、株式会社エムシス 代表取締役 瀧川 真雄さまに話を伺いました。

瀧川 真雄|国士舘大学を卒業後、地元・仙台のレストランで5年ほど従事。その後独立し、仙台・盛岡でガールズバーの経営、整骨院のフランチャイズなどを経験し、現在は「焼きとん 大国」や「元祖仙台ひとくち餃子 あずま」を中心に、19店舗の飲食店を経営する。

井の中の蛙だったことを思い知る学生時代

物心ついた時からバットとグローブが友達だった瀧川さん。小学生の時には野球をはじめとし、学級委員や音楽祭の指揮者など、なんでも真面目に取り組むリーダータイプでクラスでも人気者だった。中学でも1番バッターとして活躍し、そのまま野球の名門である盛岡大学付属高校に特待生として進学した。しかし高校に入ると、劣等感を感じるように。「自分は人よりうまい」と思っていたが、さすが野球の名門、自分より上手い人ばかりだった。自信をなくしてしまい、高校3年間は本当に辛かった、と話す。

「飲食業は大好きだが、就職はしたくない」

高校卒業後は国士舘大学に入学し、好きだった野球は大学でも続けた。瀧川さんが飲食業に触れたのは大学生時代。自身の家から一番近い飲食店に貼ってある「アルバイト募集」の文字を見つけ、働き始めた。店長が瀧川さんの2歳上だったこともありすぐに仲良くなり、毎日夕方以降のほとんどをアルバイトに注いだ。一方で、「大学受験をしてまで飲食業界に就職はしたくない」とも考えていた瀧川さん。体育学部に通っていたこともあり、卒業後の進路として、消防士を志した。
しかし卒業が近づくにつれ、飲食業に惹かれ始める。店長が毎日というほど口にしていた「将来は海辺で飲食店を開き、サーフィンをしながらゆっくり生活したい」という将来の夢が、当時就職先を迷っていた瀧川さんにとってはキラキラして見えたのだ。

グローバルダイニングとの出会いが、“飲食”で生きるきっかけに

大学4年生の夏、瀧川さんの人生を変える出来事が。グローバルダイニングとの出会いだ。接客や店内の雰囲気に魅了され、「ここに就職したい」と考えた瀧川さんは、すぐに社員として戦力になれるよう、残りの大学生活は恵比寿のモンスーンカフェでのアルバイトに奮闘した。できることも増え、多くのことを任せてもらっていたものの、だんだんと忙しさに気が滅入ってしまう。結局グローバルダイニングには就職せず、地元・仙台に戻ってフリーターとして飲食店で働いた。
グローバルダイニングで働いていたこともあり、優秀だった瀧川さんはトントン拍子で店長に。3年ほど働いた頃には統括にまで昇進していた。小さな会社だったからこそ、経営のことも社長のそばで学ぶことが出来た。瀧川さんはこのタイミングで独立を決意。当時27歳だった。

「儲けたい」が独立のきっかけ

独立を決意できた理由を聞くと、「儲けたかった」と笑いながら正直に話してくれた。お世話になった経営者の方が場所を用意してくれたこともあり、独立に踏み込んだ。はじめは居酒屋をやってほしいと言われていたものの、瀧川さんは当時流行っていたバーを開きたいと思いを伝え、見事オープンを果たすと大当たり。独立前に勤めていた会社が運営する2店舗の管理も委託され、その報酬も含めると、年収は1,000万を優に超えていた。
「儲けたい」の一心で、次は整骨院のフランチャイズを開始。しかしこれが上手くいかなかった。これまで経験したことのない業態ということもあり、大赤字。資金繰りに苦労し始め、1,500万円の負債を抱え、差し押さえの危機にまでなってしまった。「差し押さえの連絡がきた時は、人の足ってこんなに震えるんだと思いました」と当時を振り返る。
瀧川さんは以前お世話になった社長を頼ることに。「借りることが出来なかったら、もう諦めよう」、最後の砦として社長の元を訪ねた。すると2つ返事でお金を貸すことを承諾してくれた。そこには強い信頼関係があった。
もう失敗は許されない。そこでどんな店作りをしたら良いのかを改めて考え、「自分が馴染みのある店をやろう」と決めた。これまでやってきた事業は自分に馴染みのないガールズバーや整骨院だった。正直経営のやり方もわからなければ、瀧川さんが背中を見せることも出来なかった。ここで現在の主要店舗となっている『焼きとん大国』を始めた。

地方から日本の飲食業界を盛り上げたい

これまでやっていた事業を全て手放し、『焼きとん大国』一本で頑張り始めるとお客さまもどんどんついてきて、一気に9店舗まで拡大。現在は他業態も含め19店舗を経営している。
これまでの経験から、瀧川さんは背中を見せること、そして無償の愛を提供することを大切にしている。自分も現場を知る努力をするとともに、ついていきたいと思われるようなアクションを起こす。また自分が困った時に多くの人にもらった無償の愛を、今度は自分の後輩たちに与える。
さらに今、今後の店舗展開に耐えうる組織づくりに尽力している。仙台発のチェーン店としてを全国的に有名にしたい。仙台から日本の飲食業界を盛り上げるため、瀧川さんは走り続ける。

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