わたしのドーピング
コンビニには、
人を「ただの人」にする力がある気がしている。
先日、出勤前にコンビニへ寄った。
目的はガルボだ。
朝から疲れていた。
疲れ果てていた……。
すでに1日の体力を8割使い切っていた。
……と言っても過言ではない。
それなのにこれから出勤する。
ドーピングというか、
合法ドラッグというか、
鎮静剤というか……。
とにかく、
今のわたしにはガルボが必要だった。
足早にお菓子コーナーへ向かう。
そして見つけた。
ガルボではない。保育園の先生だ。
下の子の担任である。笑
先生もこちらに気づいた。
なんとなく、気まずそうだった。
少し分かる。
保育園で会うのと、
コンビニで会うのとでは、
空気が違う。
しかも二人とも、
お菓子コーナーにいる。
そこが、なんだか面白い。
わたしはあえて子どもの話をしなかった。
「先生」も使わなかった。
ただ、知り合いに会った。
それだけにしたかった。
わたしが「朝から酷かったんで……」
そう言ってガルボを見せる。
すると先生は笑った。
「それ、最高のいいヤツですよね」
そうか。
先生も知っているのか。
ガルボを。ガルボの威力を!
その後は少しだけお菓子の話をして、
「今日も頑張りましょう」
そんな感じで別れた。
保育園へ行けば先生は先生だ。
子どもたちを見守って、
名前を呼んで、
毎日忙しく動いている。
ありがたすぎる存在だ。
でもコンビニでは違った。
そこにいたのは、
ガルボの良さを知っている人だった。
わたしも保護者ではなく、
ガルボを求める人だった。
コンビニは不思議だ。
先生も、保護者も、会社員も、
どこかの店員さんも。
みんな同じように眠そうな顔をして、
コーヒーを買ったり、
お昼ご飯を選んだりしている。
なんなら、知ってる人なのに
知らない人みたいな表情で
煙を吸ったり吐いたりしている姿を
見かけることもある。
肩書きや役目が、
コンビニの敷地に入ると少しだけ脱げてしまう。
だからわたしは、
コンビニにはとんでもない力があると
常々、思っている。
銭湯の脱衣所のように、
人の肩書きを脱がせる魔力があるのだ。
ちなみに、銭湯で知り合いに会うと
気まずい気持ちになります。
お互い裸(ラ)なので笑笑
読んでくださり
ありがとうございます♡
