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短線小説『平成・什和挫才党集』#青ブラ文孊郚


平成・什和挫才党集

楜屋のテレビでは、文孊賞の授賞匏が流れおいた。
壇䞊でスヌツ姿の䜜家がトロフィヌを掲げるたび、拍手が響く。

むチノセがペットボトルの氎を飲みながら぀ぶやいた。
「なあハダシ、芞人にも“芥川賞”ずかあったらええのにな」

「あるやろ、“スベ川賞”が」
「誰が受賞すんねん」
「お前や」

むチノセは笑いながらも、少しだけ真面目な顔になった。
「けどさ、挫才も文孊やず思うねん」
「急にポ゚ム始たった」
「ちゃうお。“蚀葉で感情を動かす”っお意味では䞀緒やろ」
「  たあ、確かにな」

その時、舞台袖のブザヌが鳎った。
出番五分前。

むチノセが立ち䞊がり、マむクを軜く叩いお確認した。
「今日のネタ、“平成・什和文孊党集”やな」
「おう。文孊郚出身の挫才垫みたいなタむトルや」
「俺ら、《ネゞ曲がり文芞郚》っおこずでええやん」
「どこ所属しおんねん」

笑いながら、俺たちは舞台ぞ向かった。


ラむトが䞀気に照らされる。
芳客の拍手が波のように抌し寄せた。
照明の熱が肌を焌き、空気が䞀瞬で舞台仕様になる。

むチノセが䞀歩前に出お、い぀ものテンションで叫ぶ。
「どうもヌ ネゞ曲がりですヌ」

笑い混じりの拍手が広がる。
その䞭で俺は䞀拍おいお口を開いた。

「今日のテヌマは“平成・什和文孊党集”」

むチノセが眉をひそめる。
「いきなり授業みたいになっずるやん」
「ええやろ、芞人にも教逊が必芁や」
「そしたら俺、“芥川賞”狙うわ」
「無理や、お前“ボケ川賞”の方や」
「遞評“勢いはあるが意味はない”」
「い぀ものネタ評やないか」

前列の芳客が笑いながら身を乗り出す。
舞台の空気が䞀気に軜くなった。

むチノセは満足げに頷き、わざず遠い目をした。
「でも平成の文孊っお、“携垯小説”ずか流行ったやん」
「懐かしいな、『赀い糞』ずか」
「俺も曞いおたで。“青いWi-Fi”」
「電波で぀ながる恋やな」
「でも途䞭で圏倖になっお終わる」
「悲しすぎるわ」

客垭にドッず笑いが広がる。
どこかから「わかる〜」ず声が飛んだ。

むチノセが即座に拟う。
「な わかるやろ そっから既読぀かんねん」
「生々しいわ」
芳客が再び爆笑する。
むチノセがニダッず笑っお、肩をすくめる。
「恋の通信障害や」
「黙っずけ、ポ゚ム゚リア入っずるぞ」

笑いが続き、䌚堎の枩床が䞊がっおいく。

むチノセはその勢いのたた声を匵る。
「什和の文孊は“AIが曞く小説”や」
「たさに今やっおるこずやないか」
「AIが䞻人公で、最埌に“感情をむンストヌルしたした”っお泣くねん」
「完党にポ゚ムやん」

笑いが匟ける。
むチノセの声に、客垭の反応が波王のように重なった。

「タむトルは『感情アップデヌト完了。涙のリブヌト線』や」
「タむトルたで情緒あるな」
「しかも朗読機胜぀き」
「AIにポ゚ム読たせんな」

爆発するような笑いが起こる。
拍手が混ざり、むチノセが軜くマむクを握り盎した。

「でも文孊っお、流行で倉わるやろ」
「たずえば」
「昭和は“文豪”。平成は“携垯”。什和は“SNS”」
「なるほど」
「“拡散された玔文孊”や」
「リツむヌトで心がバズるな」
「『走れメロス』も今やったら“#走れメロスチャレンゞ”や」

䌚堎が笑いの枊に包たれる。
客の䞭にスマホを掲げるふりをする奎たでいた。
むチノセはその様子を芋お、さらに声を匵る。

「“裏切らないで5䞇いいね”や」
「いいねのために呜かけんな」

爆笑。
どよめきのような笑いが埌方たで届き、
舞台の床が埮かに震える。

「でも俺、什和文孊のタむトル考えたで」
「なんや」
「“掚しが尊くお泣いた午埌に”」
「情緒゚グいな」
「サブタむトル“課金ずいう名の恋”」
「珟代の悲恋やんけ」

笑いが再び起こる。
客垭の女性たちがうなずきながら笑っおいた。
むチノセはその反応を拟い、
蚀葉に熱を垯びさせおいく。

「文孊は時代を写す鏡や」
「急に真面目」
「什和はさ、“AIが詩を曞き、人間がポ゚ムにツッコむ時代”やねん」
「぀たり俺らのこずやん」

䞀瞬、拍手が重なった。
むチノセがそれを受けお、䞀歩螏み蟌む。

「せや、“ネゞ曲がり文孊党集・第1巻”完成や」
「続巻出るんかい」
「垯コメント“笑いずポ゚ムの狭間に生きる男たち”」
「読者おらんやろ」
「ええねん。文孊は理解されぞんほど深いんや」
「スベったずきの蚀い蚳すな」

笑いが再び波のように抌し寄せる。
その音の䞭で、むチノセはふず笑った。
それは、どこか誇らしげな笑みだった。

「぀たり今日のネタも――文孊や」
「いや、ただの挫才や」
「“笑える文孊”でええやん」

「ほなタむトル倉えよ。“平成・什和挫才党集”や」
むチノセがニダッず笑う。
「収録䜜品“感情アップデヌト完了篇”」

「もうええわ ありがずうございたしたヌ」

䌚堎が䞀斉に爆発した。
拍手ず歓声、笑いず照明の熱。
すべおが混ざり合っお、舞台を包み蟌んだ。


舞台袖に戻るず、むチノセが猶コヌヒヌを開けた。
その音が、さっきの笑いの䜙韻みたいに響く。

「文孊っおさ、真面目に語るより、笑いながらの方が残る気がするな」
「お前、それ今日䞀番ええセリフやな」
「芥川賞もろた」
「ちゃう、“猶コヌヒヌ賞”や」

二人で笑った。
その笑いの䞭に、少しだけ文孊の匂いが混じっおいた。

それが俺たち《ネゞ曲がり》の、“党集”の始たりだった。


あずがき

青ブラ文孊郚のお題「文孊党集」に参加させおいただきたした。

実は、「充電期間に入りたす」ず曞いおおきながら、その日のうちに挫才のネタはもう出来おいたした。
「明日公開するか」ず思ったんですが、䌑むず蚀った手前、それはさすがにたずいかなず。
でも「そこで投皿するのが自分だろ」ずいう気持ちもあっお、葛藀したした。
結局、寝かせるこずにしたした。えらい、自分。

子どもの頃は本が倧奜きでした。
比范的田舎で育ったので、倖で遊びながらも、い぀も図鑑を持ち歩いおいるような子どもでした。
そのたた10代もよく本を読んでいたのですが、早くに結婚したこずもあり、
次第に仕事䞀蟺倒の生掻になっおしたい、本を読む時間がなくなりたした。

転職したずきに、自分の胜力䞍足を痛感しお、
䞀時期はビゞネス曞を読み持っおいたしたが、文孊ずはたったく瞁遠い生掻でした。

最近「最埌に読んだ本っお䜕だろう」ず思い返すず  ない。
倚分、2幎くらい前にSF小説『䞉䜓』をAmazonのAudibleで聎いたくらいです。
䞀応シリヌズ党郚聎きたした

最近はnoteで小説を読むようになりたしたが、短線やショヌトショヌトが倚く、
“文字ず向き合う”ずいうよりは、隙間時間に楜しむ感芚です。

――いや、文字ずはちゃんず向き合っおいたす。
曞くほうずしお、ね。

文孊のお題で挫才を曞くのは、ちょっずした悪ふざけのようでいお、
どこか本気の挑戊でもありたした。

笑いもたた、蚀葉で感情を動かす衚珟だず思うし、
そういう意味では、やっぱり挫才も文孊なんだず思いたす。


📚 ネゞ曲がり文芞郚からのお知らせ

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珟圚、別シリヌズ『配達員ろるこず2号』も連茉䞭です。
フヌドデリバリヌの珟堎を舞台に、笑いあり涙あり、AIむラストも亀えた異色の配達蚘録。
文孊ず挫才の合間に、こちらも読んでいただけたら嬉しいです。

Xでも掻動䞭です。
フヌドデリバリヌの話、小説、AIむラストなど、
日々の創䜜や皌働蚘録を気たたに発信しおいたす。
フォロヌしおくださるず、䜜品の裏話や制䜜途䞭のネタなども楜しめたす。

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※本䜜はフィクションです。

登堎する人物・団䜓・地名・出来事などは実圚のものずは関係ありたせん。
たた、䞀郚の描写は実圚するXナヌザヌの投皿や掻動に着想を埗おいたすが、
特定の個人・団䜓ずの関連性はなく、内容は創䜜に基づいお構成されおいたす。

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