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映画「ほどなく、お別れです」をお坊さんが観た話🧐|若僧の教訓話⑰


お世話になっております。
記録と闘う修行僧です。

先日、映画
「ほどなく、お別れです」
を観てきました。

葬儀会社を舞台に、
人の「別れ」に向き合う仕事を描いた作品です。

映画としてもとても心に残る内容でしたが、
同時に私は 僧侶としていくつか考えさせられる場面 がありました。

葬祭プランナーの役割。
遺族の悲しみとの向き合い方。
そして、亡くなった人はどこへ行くのかという問い。

今日は、
一人のお坊さんとして
この映画を観て感じたこと

若僧の視点から少し書いてみたいと思います。

※少しネタバレがありますのでご注意ください。




🎬 映画の概要


就職活動に失敗した主人公 清水美空 は、
亡くなった人の声が聞こえるという不思議な能力をきっかけに、
葬儀会社で 葬祭プランナーのインターン として働くことになります。

仕事を通して彼女は、

・妊婦の妻を亡くした夫
・幼い娘を失った家族

など、さまざまな 深い悲しみを抱えた遺族 と出会います。

そこで問われるのは

「遺族だけでなく、亡くなった人自身も納得できる葬儀とは何か」

というテーマです。

美空は、冷静で仕事に厳しい先輩 漆原 の指導のもと、

出棺の際に優しく告げられる

「ほどなく、お別れです」

という言葉の意味を少しずつ理解しながら、
葬儀という仕事の大切さと、
人の別れに寄り添うことの意味を学び成長していきます。


🧭 ① 葬祭プランナーの仕事と、お坊さんの仕事


映画の中では、

・美空は 故人の気持ちがわかる
・漆原は 遺族の気持ちがわかる

という形で、葬儀に関わる二つの視点が描かれます。

そして葬儀で大切なのは、

故人も遺族も救うこと

だと語られていました。

結婚とは違い、葬儀は準備ができません。
突然訪れる悲しみの中で、

故人との別れに区切りをつけ、
遺族が前を向けるようサポートする。

それが葬祭プランナーの役割です。

では、
お坊さんの仕事は何なのか。

私はこう思いました。

お坊さんの仕事は、

故人と遺族に寄り添い続けること

ではないかと。

亡くなった方の人生について、
私たち僧侶が語れることは多くありません。

一番よく知っているのは、
やはりご遺族です。

だから私たちは、

ご遺族が故人を偲ぶ気持ちに寄り添えるよう
お経をあげ、手を合わせ、
その時間を支える。

それが、お坊さんの仕事だと思いました。


🕊 ② お坊さんは悲しくないのか

映画の中で、
遺族の悲しみに涙する美空に対し、

漆原が

「葬儀にスタッフの涙はいらない」

と言う場面があります。

このシーンを観て、
以前私が記事で書いた

「お坊さんは悲しくないの?」

という言葉を思い出しました。

悲しみは、もちろん感じます。

しかし、お坊さんがやるべきことは
悲しみに飲み込まれることではなく、

故人を送り出すことです。

目の前で安らかに眠る故人に向かって
精一杯お経をあげる。

手を合わせて
ご冥福を祈る。

それだけなのです。

そして読経の後は、
ご遺族が故人と寄り添えるような
窓口のような存在であること

それが、僧侶の役割なのではないかと感じました。


🌸 ③ 「ほどなく、お別れです」という言葉

映画のタイトルでもある

「ほどなく、お別れです」

という言葉。

これは

「少しの間のお別れ」

という意味として描かれていました。

亡くなった人は、
先に遠いところへ行き、
大切な人が来るのを待っている。

とても素敵な考え方だと思いました。

お寺でもよく聞かれる質問があります。

「死んだらどうなるの?」

そこで
天国だ地獄だという話をして
何になるのでしょうか。

若僧だからこそ、
私はこう思います。

亡くなった方は

先に仏の道を歩まれている

私たちもいずれ亡くなれば
同じように仏の道を歩んでいく。

だから亡くなった人は
どこか遠くへ消えたのではなく、

少し先を歩いているだけ

なのかもしれません。

死は怖いものですが、
その先もまた、

今と同じように
目の前の道を歩いているだけなのだと思います。


💬 ④ 再会したとき、何を話すか


映画の中で漆原は、

「ほどなく、お別れです」

という言葉の意味を受け入れたとき、

こう言います。

亡くした妻に再会するまで、
その時にかける言葉を考えておく。


と。

とても素敵な考え方だと思いました。

ではもし、

亡くなった大切な人と
再会できるとしたら。

あなたは、
どんな言葉をかけるでしょうか。


🙏 私なら


私なら、
亡くなった祖父にこう言うと思います。

「喫茶去BOX、好評だよ。」

法事の席で、
少しでも心穏やかになって
表情が明るくなる瞬間を見ると、

逆に私の方が
心を救われている気がするんです。

副住職として
お寺を守っていく中で取り組んでいることを
祖父にたくさん話したい。

そして、
きっとアドバイスももらうでしょう。



皆さんなら、
亡くなった大切な人に再会したとき、
どんな言葉をかけますか。



今日も最後まで読んでくださり
ありがとうございました。

手を合わせて感謝いたします。 🙏

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