46年ぶり、禁断の退職日、妻には言えない出来事。
始まりは、卒業証書とGo To Bed
23歳で社会人になってから46年。
7月17日(金)は、最終出勤日でした。
送別会を開いてくださいました。
ついに、サラリーマン人生を終えました。
ただ、私の社会人生活は、少し変わった始まり方をしています。
入社日が「7月1日」だったのです。
私は新卒の定期採用で、10月1日の内定式にも出席しました。
大学では、2年生の必修科目をひとつ、4年後期まで残してしまいましたが、
1月には、なんとか、無事に試験を通過。
2月末からは、ヨーロッパへ卒業旅行にも出かけました。
あとは卒業式を終え、入社前研修を受け、
4月1日の入社式に出れば、きれいに社会人生活が始まる――はずでした。
ところが、そうはなりませんでした。
卒業式当日、私は救急車で病院へ担ぎ込まれる羽目になったのです。
狙われた 「軽い、いじられキャラ」
大講堂での卒業式を終え、学科ごとの教室で卒業証書を授与された後のことでした。
缶ビールを片手に懇親を深め、教授の終了宣言で教室を出ました。
キャンパスには「もうひと盛り上がりしたい」 という独特の空気が漂っていました。
「胴上げしようぜ!」
誰かが叫びましたが、誰も前に出ようとしません。
私も一歩下がりました。
しかしその瞬間、後ろと横からすっと身体を持ち上げられたのです。
当時の私の体重は52キロ。
そして、どちらかといえば 「いじられキャラ」 でした。
キャンプの夜、ズボンを脱がされたこともありました。
(ブリーフは、無事でした。これやられたら、イジメです。)
体重といい、キャラといい、後から考えたら 「狙われた」 のも無理はありません。
46年前、一カ月 ベットの上で
酒も入っている。
場は盛り上がっている。
しかも上げる相手は軽い。
思いきり、上げられました。
こちらも、胴上げされるときに体を水平に保つべき、などということは意識していません。
高く上がったうえに、足のほうが軽いので、さらに跳ね上がる。
2度、3度。
そして私は、少し大げさに言えば、垂直に落ちてきました。
支えきれず、頭から地面に激突。
意識ははっきりしていて、動くこともできました。
近くで見ていた教授が 「頭を強く打っているから動くな」 と制止し、救急車が呼ばれました。
そのまま1ヶ月の入院。頭蓋骨にひびが入り、肋骨も折れていました。
そのため、私の社会人スタートは3ヶ月遅れの7月1日となったのです。
妻と交わした 「絶対に受け入れない」 約束
それ以来、私は 「胴上げ」 を、するのもされるのも避けてきました。
最初の転職時も、自分の結婚式でも、結構しつこく勧められましたがすべて固辞しました。
それ以降も、何度かあった機会をすべてお断りしてきました。
妻にも、この話は結婚前にしておりました。
当然ながら、 「絶対にバカはやめて」 と言われていました。
私自身も、そのつもりでした。
ずっと、そうだったのです。
卒業以来、46年間、私はその約束を破ることなく、無事にサラリーマンを終えるはずでした。
お別れの夜、「禁」は破られた
今回の送別会で、何故かその禁が破られました。
宴席の途中、幹事がこう言いました。
「最後、胴上げで締めます」
私は慌てて、あの大学の卒業式での出来事を話し、お断りしました。
その場では、それで終わりました。
ですから、店を出る頃にはすっかり胴上げのことは忘れていました。
店の前でお開きの挨拶かと思った次の瞬間、
「胴上げ!」
という声が上がりました。
「えっ」と思い、断りはしました。
でも、不思議なことに、そのときは固く拒む気になれなかったのです。
そして私は、46年ぶりに宙に舞いました。
もちろん、体は水平に保つよう気をつけながら。
舞い上がりながら、私が考えたこと
なぜ、私は受け入れてしまったのだろう。
改めて考えてみると、たぶん一瞬のうちに、こんなことを思ったのだと思います。
・これまでの送別会には、いつも「次」がありました。でも今回は、本当の「最後」です。
1カ月ぐらい、休んでいても、まあいいか。
・あれだけ卒業式の話を熱弁したのだから、上げる同僚たちの頭にもそのリスクは残っているはず。
・何より、私が自分で身体を水平に保てば、きっと大丈夫だ――。
おそらく、ほんの一瞬の間に、そんな言い訳のような思考が頭を駆け巡ったのだと思います。
結果として、今回は無事に終えることができました。
でも、だからといって、今後も胴上げを解禁するつもりはありません。
……この話、妻にはまだ言っていません。
たぶん、言えば叱られます。
だからタイトルの通り、『妻には言えない秘密』なのです。

どちらがおこのみでしょうか?

これが出てきました。
やはり、たまに、AIはポンコツぶりを発揮します。
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