見出し画像

「知人には勧められない」と感じた理由。老舗からベンチャーへ転職して1ヶ月のリアル

はじめに

地域のた老舗企業(そして医療という『守られた』業界)を去り、ベンチャー企業に飛び込んでちょうど1か月が経ちました。

正直に言います。この1か月間の経験値は、これまで自分が経験してきたどの企業の、どの時間と比べても、圧倒的に濃く、凄まじいスピードで過ぎ去っていきました。

実は入社する前、外からこの会社を見ていたときは、「なんて素晴らしい環境なんだろう。今度、あの知人も誘ってみようかな」と本気で思っていました。

しかし、中に入って1か月。今の私は、軽々しく知人にこの会社を勧めることはできません。 なぜなら、外から見えていたキラキラした景色と、中から見える泥臭い現実は、まったくの別物だったからです。

今回は、とある会議で私が衝撃を受けた「ベンチャーの本当の姿」と、当事者として痛感した「生き残るためのリアルな境界線」を、等身大の言葉で書き残したいと思います。

1. 医療・老舗の常識は通用しない。「待ち」から「攻め」へのパラダイムシフト

私が最も大きな衝撃を受けたのは、「集客や認知に対する前提条件の違い」です。

病院や一般的なクリニック、あるいは歴史のある老舗企業にいる間は、良くも悪くも組織や制度、立地に守られています。極端な話をすれば、「待ち構えていたら、勝手に患者さん(顧客)が来てくれる」のが当たり前の世界でした。自分をマーケティングすることや、認知を広げる努力なんて、個人のレベルでは考える必要もなかったのです。

しかし、ベンチャー企業ではその常識は1ミリも通用しません。

待っているだけでは、いつまでも認知されない。気づかれもしない。存在しないのと同じ。 「私はここにいます」「私たちはこんな価値を届けられます」と、自ら主張し、自分の色を出して、能動的に獲得しにいかなければならないのです。

長年「平準化」や「マニュアル」の中で個性を抑えることが美徳とされてきた世界にいた人間にとって、このマインドの切り替えは非常に高いハードルでした。

2. 指示を待つ「組織の一員」から、自ら動く「当事者」へ

先日、とある会議に出席した際、私はベンチャー企業の圧倒的なスピード感を肌で感じ、身震いしました。

前職であれば、何か一つの意思決定をするまでに、何人もの上司への根回しや、何個ものハンコ、何週間もの時間を要していました。しかしここでは、経営陣と現場が同じ熱量で議論し、その場で決まり、次の瞬間にはもう全員が動き出している。

だからこそ、求められる人材のスタンスも全く違います。

これまでは、経営陣や管理職が考えたこと、決めたルールをミスなく実直にこなす「組織の一員」であれば合格点でした。しかし、その指示待ちマインドのままではベンチャーでは一瞬で迷子になります。

ここで生き残るために必要なのは、

  • 自ら課題を見つけ、仮説を立てる「考える頭」

  • リスクを恐れず、泥臭く即座に実行する「動く身体」

の2つだけです。 過去のキャリアやプライドを一度すべて捨て、新しい組織のルールを理解し、時には仕組みのなさに違和感を覚えながらも、まずは「一兵卒として郷に従う覚悟」が試されるのだと痛感しました。

3. 多くの組織にはない「やった分だけ100%還元される」という光

ここまで読んで、「ベンチャーってそんなに過酷なのか」と思われたかもしれません。私が「知人に安易に勧められない」と言った理由も、ここにあります。生半可な気持ちで飛び込めば、変化の激しさに心がポッキリ折れてしまうからです。

ただ、だからこそ、ここはとてつもなくやりがいがある世界です。

多くの病院や大組織では、どれだけ夜遅くまで書類を作っても、どれだけ現場のために身を削って工夫しても、それが給与や正当な評価として個人に還元されることはほとんどありません。「やって当たり前」で片付けられてしまう虚しさを、どこかで感じている方も多いのではないでしょうか。

ベンチャーは違います。 完璧な仕組みがないからこそ、自分が動けば目の前の景色がダイレクトに変わる。そして、自分で考え、自分で動き、掴み取った成果に対しては、驚くほどストレートに光が当たり、正当に評価されます。

「やった分だけ、ちゃんと自分に還元される」

全員には勧められない厳しい戦場ですが、本気で打席に立ってバットを振る人間にとっては、これ以上なくフェアで、最高に報われる舞台なのです。

おわりに:自分の常識を壊し、脱皮していく

ベンチャー企業への転職。それは、単なる「働く場所の引っ越し」ではありませんでした。

「今までの自分が作り上げた常識を、いかに自分で壊すことができるか」 その覚悟を毎日試される、壮大な脱皮のプロセスです。

これまでの成功体験にしがみつく古い皮を脱ぎ捨てて、新しい自分へと昇華し、大きく飛翔できるか。

この激動の環境を生き抜き、さらに楽しむためには、以下の3つのマインドが必須だと確信しています。

  1. 未知の環境を「おもしろそう」と受け入れる【好奇心】

  2. 前例がなくてもまずやってみる【チャレンジ精神】

  3. 朝令暮改や小さな失敗にいちいち立ち止まらない【へこたれない気持ち】

毎日ヘトヘトになるし、課題は山積みです。知人に「おいでよ」と気軽に言えるほど甘い世界でもありません。

だけど、自分の足で立ち、自分の色を出して戦っている今、私はかつてない高揚感の中にいます。

いいなと思ったら応援しよう!

4姉妹の父親 PTダダ もうすぐ4人の娘を育てる父親として、毎日の育児や家族との小さな出来事をリアルにお届けしています。チップで応援していただけると、育児の工夫や家族旅行の裏話、日常のちょっとした学びなどを、もっと深くシェアできます✨ 「読んで共感した!」と思ったら、ぜひ応援してもらえると嬉しいです😊