人付き合いが苦手な私が1年VRChatを続けた結果
私について
私は中程度のScPD(スキゾイドパーソナリティ障害)を持っています。また、VRChat開始当時自身が鬱傾向であったことも自覚しています。
私としては、他人にレッテルを張られるというか一括りに扱われたり、変に気を使われるのも嫌だと思っていて、できない自身の言い訳に使いたくもなかったので積極的には伝えておりません。今回は自分の説明をわかりやすくするためにあえて使っています。
ざっくり説明すると「他人から干渉されるのを避け心に壁を作ってるようなもの」で、人付き合いが苦手といってもいわゆるコミュ障(人とのコミュニケーションがとれない)ではなく、「コミュニケーションは問題なくできるが疲れるので可能な限りしたくない、一人の方が気楽で好き」といった人間です。
もし気になった方は「スキゾイドちゃん」で調べるとわかりやすい漫画があるので見てみることをお勧めします。
始めたきっかけ
VRChatとは、仮想空間上で他者とコミュニケーションを取ることができる、VRネットワークサービスである。
上記の通り、VRChatとはVR機器を通じてコミュニケーションを取ることが主軸に置かれたソーシャルネットワークサービスです。明らかに私と縁遠いものがなぜ繋がったのか。
気に入りの一枚 pic.twitter.com/9NH6MF8D6g
— 🔞Mister Pink・ミスピン (@MisterPinkMMD) June 26, 2021
LOちゃんです。
正直ひとめぼれでした。当時MMDモデルとして販売されていた彼女を気づいた時には衝動買いしていました。
だが問題が一つ、「MMDとか触ったことねえ・・」
MMDを触ったことのない私が自分自身の手で踊っているLOちゃんをVRで見たいと考えていました。
VR自体はコロナで自宅から出れないことと、VR技術に興味を持っていたためGWあたりから購入して遊んでいます。PSVRとかも結構遊んでいました。
MMDは1から作るわけでなくても素材集めがとても大変でした。操作を少しずつ覚えて、ちまちまとカメラを動かしたり、オブジェクトを用意したりと、昔やっていた動画編集に近いような作業で正直難航していました。
そんな時に朗報が来ました。
\\LOちゃんVRC対応//
「VRCならMMDやらなくても手軽に動かせてVRで見れるのでは?」
そう思った私は、憎きVRChat*¹ と向き合うことになりました。
*¹興味本位で一度起動しマイルームから1時間ほど出てこれず、ようやくJPtutorialに行ったものの、知らない無言勢に近づかれてパニックになり、終了方法もわからず本体の電源ごと落とし、挙句の果て記憶から消し去った過去がある。
いざVRChatの世界へ
JPチュートリアルにて
一度失敗した経験と覚悟を決めた私はいろいろと調べました。とりあえずJPtutorialに行っても昼間は人がいないこと、インスタンスというものがあること、初心者案内というものがあるということを知りました。
おそらく人の多いであろう金曜の夜9時にJPtutorialで初心者案内を受けることを目標に初日が始まりました。案の定自分から声をかけることのできない私は、インスタンスを移動しつつ声をかけられるのを待つ積極的なのか消極的なのかわからないムーブをしていました。3・4インスタンスを移動した時、声をかけてくれた方がいました。
小動物先輩と天城さんです。
チュートリアルに書かれてる説明を丁寧にしていただき、文面からは読み取れないフレプラやフレオンとかのニュアンスなどなど、事細かに教えていただき、そのあと長い時間をかけて色々なワールドを紹介してもらいました。それを通じて様々な遊び方と可能性があることを教えてもらいました。
ここから私のVRChat生活が幕を開けます。
#VRchatはじめました #VRChat
— ColorlessCat@VRC (@colorless_cat17) September 18, 2021
何もわからず彷徨ってたところ、親切ですごい方々に案内していただきました。
まだまだ慣れないことも多いですが楽しみたいです。 pic.twitter.com/JRhWKCEgRM
初心者集会にて
Twitterのタイムラインにて翌日ライルさん主催の初心者集会があることを知り、一度合間が開くと私は志半ばでやめる気がしたので参加することを決意。
が・・まったく話しかけられない。
VRChat始めたばかり特有のテンパリと、相手の表情やしぐさから意図が読めなくて声をかけられませんでした。多分30分以上はうろうろしていたと思います。「タグをつけていたり裏で何か作業しているのか、もしそうだとしたら邪魔したら嫌だな」とか「後から割り込んで話に入るのってどうなんだ」とか考えてワールド内をうろうろしていました。後から考えると杞憂だったのですが。
スタッフの方に優しく声をかけられた時も勝手に先生に呼び出しを喰らっているときのような気持ちになってしまい、他の初心者の方が当たり前にできることが自分に全くできないことに自己嫌悪でいっぱいでした。
心はとうにくじけていましたが私には「LOちゃんに会いたい」という気持ちがありました。「ここで話しかけられなかったら一生話しかけることなんてできない」「私のVRChatライフが終わってしまう」「LOちゃんに会えずに終わる」そう思い半泣きになりながらイベントの最後の最後で2人組に話しかけました。それが今でも付き合いのある紫堂さんとおひやさんだったりします。こんな心境で参加している人私だけかもしれませんね。
#VRChat初心者集会 #VRChat始めました
— ColorlessCat@VRC (@colorless_cat17) September 19, 2021
VRchat初めて2日目で飛び入り参加。
無事フレンドも作れました、感謝!
カメラ操作まだ慣れない・・ pic.twitter.com/n4tRixqJeh
手段から目的へ
3日目にしてnewuserにあがった私はLOちゃんを無事VRChatに顕現することに成功します。LOちゃんをメインで使うにあたって四苦八苦してた話はまた別の機会に。
LOちゃんを使うという目的が達成されて、qchanさんのホラワやヨツミフレームさんのPROJECT: SUMMER FLARE等を遊んでもっと面白いワールドを体験したいという気持ちが生まれました。その思いがいつしか昇華されVRChatでできるコンテンツを一通り体験してみたいと思うようになりました。
ご飯を食べに行くことさえ面倒に考えていた当時の私には思いもよらない心境の変化でした。
また人と関わっていく中でこの場所でなら、私のコンプレックスであった人づきあいが苦手な部分を克服できるのではと、密かにVRchat一年計画が始まったのでした。
具体的にやったこと
まずはじめにやりやすいことから始めました。Twitterです。顔を突き合わせることなく好きなタイミングで行えるためです。VRCのツイートが多く、比較的活発なアカウントをフォローしてリプなどを自分からも行うようにしました。あいさつツイートをしているのをタイムラインで見かけ、真似して私もおはツイをするようになり積極的に挨拶リプを送るよう心がけていました。
VRCにおいてはイベント参加をできるだけするようにしていました。アバター交流イベントや接客系のイベントは相手が会話に好意的なことが多く、比較的スムーズに話しかけたり交流することができました。今でもその癖でイベントカレンダーを毎朝チェックしていたりします。
だいぶ慣れてきた段階では初心者集会のスタッフとして参加したり同期会の主催を行ったり個人的な対話イベントなど行ったりするようにまでなりました。
発掘した最古と思われるおはツイ⇩
お昼だけどおはよう!
— ColorlessCat@VRC (@colorless_cat17) November 22, 2021
イベント終わりにだるぐだホーム行ってフレンドと
話してたらまさかの5時だったよ・・
置いてあったメガネかけたけどサイズ大きかった pic.twitter.com/JzBJVoGI5P
コミュニケーションにおいて VRChatで助かったこと・困ったこと
助かったこと
・プライベートの話をあまり聞かれない
私は美容院とか店員の人に、「お仕事はなにしてるんですか?」「普段何してるんですか?」と言った世間話が嫌いで、「なんでそんなこと言わなきゃならんの?」となる人間です。VRChatはあまり現実世界の話を根掘り葉掘り聞くような会話はされなかったし、なんなら年齢性別とかも気にしなくていいのが好きです。
・話題に困らない
VRChatという共通のものがあるので、アバターやその衣装の話、最近できた話題のワールドやイベントやいつもどう過ごしてるのって話ができるので初対面の人に何も話すことが見つからないってことがありません。
非常に助かります。
・頭上に常にネームプレートが出てる
何のことかと思うかもしれませんが非常に大事です。現実だと顔と名前が一致しないので(数年働いてる職場なのに名前3割くらいしか出てこない)とても困っています。
確かにVRChatの方が外見が一変することはありますが、名前さえわかれば声かけるときに困らないし、Twitterや公式サイト、自作のExcel(名前とどこであった人かまとめています)でどういう人か検索を掛けられるのでありがたいです。しかも検索を裏画面や手持ちのスマホで出来るので目の前で堂々と調べられます。
困ったこと
・人付き合いが現実より求められる
SNSみたいに気に入らなかったら脳死でリフォローなりブロックすればいいやと思ってた時期が私にもありました。VRChatは日本人の割合が全体の中の一部でコミュニティが大きくありません。そのため別の界隈で繋がった人達が実はフレンドだったみたいなことがよくあります。なにか特別嫌なことをされたわけでもないのになんか好きじゃないからって適当に扱えば後々のVRChatの生活に支障が出そうなことは容易に想像がつきました。
私は人の好き嫌いが結構激しいほうなので、嫌いな人でも無難に対応しなきゃなと面倒に思っていました。
・みんなが優しすぎる・協調性がある
これは私独自の問題ですが、人に干渉されたり足並みをそろえたりするのが苦痛に感じてしまうので、例えばワールドめぐりは自分のペースで好きなように回りたいと思っていますし、話したいときに話して気になったからワールド見てくるみたいな動きをしたいと常々おもっています。
それが人によっては会話に混ざれなくてどっか行ってしまったように誤解されることがあり、相手は親切心でしてくれていることも理解しているので無碍にもできず、ただこんな人間で申し訳ないなと自己嫌悪することがしばしばあります。
1年を通して変わったこと・変われなかったこと
変わったこと
・色々な物事に意欲的になった
かなり無気力状態で現状維持して生きてればいいやという気持ちから変わり、色々なことに挑戦してみたい、そのために色々頑張ってみようと思うほどまでになれました。理由として、実際に交流してフレンドが増えたり改変などが評価されたりといった、ある種の成功体験を得たことと創作物を匿名性を持ったまま気軽に発表できる土壌がVRChatに備わっているからだと思います。
・人と関わることが苦じゃなくなってきた
人と関わるのが楽しくないというわけでは決してないのですが、色々な人と話した後、一人になる時間を設けないとメンタルが壊れるというか、消費したエネルギーを一人の時間で回復する*²時間が必要で、始めたときは3日に1日、プレイ中にもたまにしないといけない感じでした。今では週に1日あるかないかくらいには改善しています。
・ワールド移動したり寝ることを言い出せるようになった
Discord通話とかでもあるのですが「話を遮っちゃうと悪いな」と考えて話題がひと段落するまで様子をうかがって結局寝るのが遅くなってしまうということが多々ありました。今ではちゃんと切り出せるようになりました。
変われなかったこと
沢山人がいる集団はやっぱり苦手
アバター交流会とか目的がある場合は平気ですが、適当におしゃべりしましょう的な雑談イベントは別に話す必要ないなって会話に混ざるっていう思考が欠落しています。普段の集まりでも人が増えてくると同じ傾向がでてきます。要するに声をかけたり会話することが、交流するための理由と気持ちを持ってはじめてできていることで、自然にできることではないって事です。
自分の素を出せない
人生で無難な会話をすることが染みつき過ぎて無難な対応をしがちです。秘匿主義な面も相まって自分というものをあまり出せないです。そのため仲を深めることにとても難儀しています。一時期そのことですごく悩んでいて今は少しずつ素を出せるように頑張っているところです。
嫌なことを我慢しがち
自分が嫌なことをされて、そのことを指摘して気まずくなるというか面倒なことになることを避けて「この程度ならまだ我慢できるから言うほどでもないな」って我慢し続けて限界まで来てしまうっていうことが何度かありました。これもちゃんと言えるように頑張ります。
*²呼吸と呼んでます
1年やってみての正直な話
正直いいことばかりとは言えませんでした。付きまとわれたり、嫌な人と会ってうんざりしたり、単に人と関わることに疲れたり、自己嫌悪に陥ったり等々何度泣いたかわかりませんし何度やめようと思ったかわかりません。「1年まであと〇〇日だから、そうしたらやめよう」とネガティブなモチベでやっていたこともあります。
それでもやめることに後ろ髪を引かれる思いを抱き、思いとどまった理由はVRChatで過ごした思い出がそれ以上に楽しい物であったからです。意味もなく物を積み上げたり、水槽の魚を逃がしたり、変なアバターでふざけたりと馬鹿なことをやってまるで童心にもどったような懐かしさと温かさを感じていて、それと同時に幻想的なワールドによる非日常感を味わえるこの世界がいつの間にか非常にかけがえのないものになっていました。
そしてそれ以上にわたしをこちらの世界に引き留めてくれる友達の存在がありました。私はとても縁に恵まれていると思います。ここにいる私は幸運の結果によって成り立っていると思っています。
感謝とか
MisterPinkさん
LOちゃんという素敵な子を生み出してくれてありがとうございます。恐れ多すぎて初エンカ以降全くJoinできていませんが、相変わらずわたしはメインアバターとして使っていく所存です。
小動物先輩・天城さん他案内をして頂いた皆様方
私をVRChatに繋ぐ架け橋を下さりました。VRChatの面白さ・魅力を教えていただき色々なことをしてみたいと思えるようになりました。ありがとうございます。
ライルさん
初心者集会という場を提供して下さり、かけがえのないフレンドに出会うことができました。わたしのフレンドの半数以上がこの交流によって生まれています。微力ながらスタッフとして恩返ししたいと思っていますのでこれからもよろしくお願いいたします。
かなとん
初めにわたしが困っていて自分じゃどうしようもない時に真っ先に頼ったのがかなとんでした。かなとんなりに色々考えてくれて具体的にどうすればよいか提案してくれて頼りにしています。少し前にもVRChatをやめそうな時に引き留めてくれました。ありがとう。
おひやさん
何てことないことかもしれないけど、おひやさんが初めてjoinしてくれて本当に良かったと思っています。当時の私には他の人の所に遊びに行くという発想がなくあのまま適当にワールド見てVRChatってこんなものかと見切りをつけてやめていたと思います。
始めたときとは関係性は変わったけれども頑張りが空回りしてボロボロになってる時も、わたしがこういう人間だとわかったうえで悩みを聞いてくれてありがとう。私が頑張るうえでおひやさんの存在が心の支えになっています。私もそういう存在になりたいな・・。おひやさんが自慢できるような人になれるよう頑張るね。
Twitter含め私と関わってくれているみなさん
こんなまだダメダメな私ではありますがこれからもどうぞよろしくお願いします。いつもありがとう。
これからの話
VRChatはこれからも続けるつもりではいます。ただログインの頻度とプレイ時間は減ると思います。それはネガティブな理由ではなく、前の1年間の主題を「交流」とするならば次の一年間の主題を「創作」にするためです。拙い物にはなるとは思いますが自らの手で色々なものを生み出したいと思いました。またそれはそれとして他の色々なVRプラットフォームにも興味があるのでそちらに顔を出すためでもあります。
VRChat内でのこれからとしては、恩返しと「この世界の魅力を知る前に辞めてほしくないな」という気持ちもあり私のやれる範囲で初心者のサポートができたら良いなと思っています。
立ち振る舞いにおいても今までの人に嫌われないような無難な私から、仲を深められるよう素の自分をさらけ出せる「少し色のある私」にシフトチェンジしていきたいと思っています。
新生ColorlessCatをどうぞよろしく!!
これから始める私のような人へ
「VRChatを遊ぶには自分から何かアクションを起こさないといけない」という言葉をよく耳にします。その言葉は半分本当で半分嘘だと思っています。一人でワールドを回るだけでも十分楽しめますし無理して関わる必要はありません。
わたしのように自分を変えようと思っている方でも、アプローチの仕方はいくらでもあります。あなたが今頑張れる範囲で少しずつ行動していけばいいと思います。焦る必要はありません。
小さなことからコツコツと私と一緒に頑張って行きましょう。
