子育て卒業ママが語る、正しさより大切なことー「行かなきゃ!」と叱った私を許した、5歳の息子の絵
私はもう、子育てを終えました。
2人の息子は立派に成人し、自慢の息子たちです。
でも、こうして振り返ると、母親としても、人間としても、私のほうが彼らに育ててもらっていたのだと感じます。
時代は令和になり、きっと子育ての形も、私の頃とは少し違っているでしょう。
それでも、あの頃の私の経験が、今の誰かの心を少しでもやわらかくできたら。
そんな思いで、この記事を書いてみることにしました。
ピアノに行きたくないと言った日
あれは、まだ息子が5歳のころ。
ピアノのレッスンに行く時間に、「行きたくない」と言い出した。
私は思わず、「そんなこと言わないの。絶対に行かなきゃ!」
と、強い口調で叱ってしまった。
今思えば、どうしてあんなに必死だったのだろう。
子どもの気持ちに寄り添うことも、自分を許すことも、まだ知らなかった。
正しさばかりを追いかけて、あたたかさで包むことを、まだ知らなかった。
"続けることが大事" "途中で投げ出しちゃいけない"そんな価値観でいっぱいだった。
母親として正しいことを教えているつもりだったけれど、本当は、自分が不安だったのかもしれない。
「ちゃんと育てなきゃ」
「人に迷惑をかけてはいけない」
そんな声が、心の奥で響いていたのだと思う。
叱ったあと、私はしばらく息子をひとりにしておいた。
泣き声が静まり、部屋に静けさが戻る。
私は、何もできずに、ただ静けさの中に立っていた。
しばらくして、そっと部屋をのぞくと、息子はお絵かき帳に向かっていた。
顔の絵が見えた。
その横に、幼い文字で「ママ」と書いてあった。
その瞬間、涙がどっと溢れた。
その時私は、自分のことをダメダメな母親だと思った。
でも今なら分かる。
本当の意味で、ダメな母親なんていない。
ただ、不器用に、そして懸命に愛そうとしていた母親がいるだけ。
この子は、そんな私をまっすぐに愛してくれていた。
その日、結局ピアノに行ったのかどうかは覚えていない。
でも、あの「ママ」という文字だけは、
今でも心の中で光っている。

その時は、ただ「叱ってしまった」「ごめんね」と思うだけで、そこにどんな意味があるのかなんて、考える余裕もなかった。
有料部分では、
・5歳の息子の絵に込められたメッセージ
・教育とは“正しさ”ではなく“共鳴”だったという気づき
・私の子育て観、教育観を変えた1冊の本
について書いています。
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