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水分補給の基礎と症例から学ぶドーピング対策Part2(2/6)


Part1はこちら

スポーツドリンクと経口補水液

アスリートが試合中や練習中に経口補水液を
飲むことを疑問視する声が上がることが
あります。
経口補水液のメリットは、汗で失われた
ナトリウムや水分を効率よく補給できる点
です。糖質量が低く設計されているため、
消化器官への負担が小さいことも利点です。

一方で、糖質量が抑えられていることは
デメリットにもなります。試合の終盤などで、
エネルギー不足を招く可能性があります。

スポーツドリンクと経口補水液の違いは
「食塩量」と「糖分量」です。

経口補水液は、脱水や熱中症で不足する
電解質を補う目的で、スポーツドリンクと
比較して約3倍の電解質濃度となっています。
さらに、ナトリウムと水分の吸収を高めるため、
糖分はスポーツドリンクより低く設計されて
います。これが両者の最も大きな違いです。

スポーツドリンクと経口補水液の使い分け

そのため、場面ごとに使い分ける必要が
あります。
経口補水液は、熱中症時や嘔吐・下痢などで
水分と電解質が大量に失われた場合に適して
います。
一方、スポーツドリンクはエネルギー補給の
目的もあるため、運動時や脱水予防として使用
されることが多い飲料です。
したがって、普段からの水分補給には
ナトリウム量が高い経口補水液は不向きである
ことが分かります。

経口補水液の活用方法

アスリートが経口補水液を1本飲み切って
よいのかという質問も多く寄せられます。
結論から言うと、基本的には問題ありません。
たとえばOS-1の塩分量は、味噌汁1杯や
梅干し1個と同じ程度であり、軽度の熱中症や
軽度の脱水の場合、高血圧や心不全など
基礎疾患がある方でも1本をゆっくり飲んでも
影響はほとんどありません。

ですので症状が改善するまでは経口補水液を
500mlゆっくり飲み、その後は麦茶や
スポーツドリンクに切り替える方法が適切です。

経口補水液の特徴

経口補水液の吸収速度については、大塚製薬の
研究が参考になります。
ブドウ糖濃度が1〜2.5%のとき、水分の
吸収速度が最も早くなることが示されています。
OS-1はこの条件を満たしており、効率よく
吸収される設計になっています。

胃に残留しにくいという特徴もあります。
OS-1とポカリスエットの胃の排出速度と胃の
残存量を比較した研究1)では、飲用30分後の
残留率がOS-1で21%、ポカリでは41%でした。
同じ量を飲んだ場合、OS-1のほうが胃もたれが
起きにくいと言えます。 
経口補水液は、1日あたり500〜1000mlを
ゆっくり飲むことが推奨されています。

1)Gastric Emptying of a Carbohydrate-electrolyte
Solution in Healthy Volunteers Depends on
Osmotically Active Particles

Part3へ続く

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