29歳の誕生日、プロポーズされなかった私に突然現れた男性
前回の記事で書いたように、私は29歳の頃、結婚にかなり焦っていた。
周りの友達が次々と結婚していく。
Instagramを開けば結婚報告。
友達との会話でも、
「いつ結婚するの?」
と聞かれることが増えていった。
もちろん、周りは悪気なく聞いている。
でも、当時の私にはその一言が少しずつプレッシャーになっていた。
「私も早く結婚したい」
そう思うようになっていた。
当時付き合っていた彼氏とは、すでに1年ほど付き合っていた。
喧嘩ばかりするわけでもない。
一緒にいて楽しい。
嫌いなわけでもない。
だからこそ、
「そろそろ結婚するのかな」
と思っていた。
そして迎えた29歳の誕生日。
私は、内心かなり期待していた。
もしかしたら今日、プロポーズされるかもしれない。
そんなことを考えていた。
でも――
何もなかった。
もちろん、誕生日を祝ってもらえたこと自体は嬉しかった。
彼が悪いわけでもない。
「29歳の誕生日に絶対プロポーズしてほしい」
なんて、私は一度も伝えていなかった。
それなのに、私は勝手に期待して、勝手に落ち込んでいた。
その日の夜、
「この人は、本当に私と結婚するつもりがあるのかな」
という疑問が、頭から離れなくなった。
そこから私は、彼との結婚について考える時間が増えていった。
付き合っている。
仲も悪くないし、好き。
でも、
「結婚する」
となると話は別だった。
今思えば、この時期から私は少しずつ変わり始めていたのだと思う。
「誰でもいいから結婚したい」
のではなく、
「私は、どんな人と結婚したいんだろう?」
と考えるようになった。
そんなことを考えていた、ある時。
思いがけない男性と出会った。
それが、後に私の夫になる人だった。
最初から、
「この人と結婚する」
なんて思っていたわけではない。
むしろ、その時の私はまだ彼氏がいた。
だから、恋愛対象として意識していたわけでもなかった。
ただ、何度か話すうちに、
「この人、なんか今までの男性と違うな」
と思うようになった。
仕事の話をしていても、考え方が面白い。
話していて楽しい。
そして何より、
一緒にいる時の自分が自然だった。
そこから、少しずつ距離が近づいていった。
気がつけば、今まで意識していなかった相手のことを考える時間が増えていた。
そして私は、人生で初めてと言っていいくらい、
「この人と一緒にいたら、どんな人生になるんだろう」
と考えるようになった。
ただ、ここには一つ大きな問題があった。
当時の私は、まだ彼氏と付き合っていたこと。
そして、突然現れたこの男性が、
まさか半年後に私にプロポーズすることになるなんて、当時の私は知る由もなかった。
