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kaeruconet
三者の対話 【過剰な実在】
三者の対話
【過剰な実在】
① 散文
正午の太陽の下、男は濡れた大きなタオルの端を両手で握り締め、力任せに固く絞り上げている。
腕の筋肉が浮き上がり、浮き出た脈拍に合わせて汗がこめかみを滴り、首筋から濃い紺色のTシャツへとしみ込んでいく。
絞り出された水滴がアスファルトを打ち、生温かい石の匂いと、生乾きの綿の匂いが鼻をつく。
向かいのバス停では、二人の女子生徒が笑い声をあげながらアイスの紙を破り、日傘をさした老人が静かに時計を見つめている。
② 短歌
揺れる陽の
静もりの中
誰も居ぬ
停留所にて
風を待つのみ
③ 俳句
乾きゆく
石の匂いや
夏の空
