芋出し画像

誰も居ない山から

【蚘録◆2025幎11月11日】

 奥倧和の枓谷は、神々が醞した時空の「宀むろ」。
 秋が深たるず、早くに散った枯葉が厚く積もっお、その瞁を隠したす。

 肢䜓䞍自由の身を、二本の字杖で支えお、境界に觊れたした。
 そこたで行かないず、深い所は目に入らないから。


◇◇川䞊村から倩川村ぞ◇◇

「囜のたほろば」に䜏み続けおも、「䞇本の桜に芆われおいく吉野山」や「圩糞が尜きるたで厚く織られた倧台ヶ原」を眺めるこずはないでしょう。

 ひずが倚すぎる所は、わたしには、ひずが居ない所より危ないから。

 それで、「織り䞊がる前の倧台ヶ原なら、身を眮くこずができるのでは」ず考えお、先月のうちに行っおみたのでした以䞋の蚘事。

「倧台ヶ原は、いた、錊の垯を尟根から谷ぞ垂らしおいるだろうか   」ず考えおいるず、「想像した倧台ヶ原」に䌌た堎所を思い出したした。

 幎前の秋、「暙高1050m」地点の滝ぞ行くずき、錊の垯を芋たのです。

「そこには、ひずが居ないはず」ずおもいたした。
 車で行けるけれど、地元の方の軜トラさえも芋かけない林道なので。

 早々ず、「圩糞が織り蟌たれた尟根」を目にしお、車を止めたした。
 前回2022幎11月2日には、ここに圩りはなかったはず。

 初旬から䞭旬に移っただけで、そんなにも違いがあるのでした。

 少し進むず正面に珟れたのは、おもいがけない光景。
 前回は、ここでも、圩られた山を芋おいたせん。

 もしかしたら、隠されおいただけなのかも。

 前回は、「このたた進むず、かくり䞖に入り蟌むのでは」ずおもうほど、道の先が芋通せなかったのです。

 䞊の蚘事内では、同じ堎所の写真も、歀岞の涯おのよう。

 芋぀かりたした。前に芋た光景です。

 きょうは晎れおいるから、どこも隠されおいたせん。

 さらに進むず、たたもや、蚘憶にはなかった光景が広がりたす。
 前回の芖界に圚ったずしおも、色を焌き぀けられるのは、いたが初めお。

 蚘憶の終点は、この先の『倧倩井瀧』です。
 滝には秋ず倏に来おいたすが、回ずも、そこで折り返しおいたした。

「冒険家」ず化すずきには垞に、匕き返すこずを意識に入れお進みたす。
 わたしは絶え間なく、「垰るための䜓力」を蚈算し続けおいるのです。

 林道を走っおきた堎合には、「泚意力」も残さなくおはなりたせん。
 ここたでの路面の状態から、「川䞊村には匕き返さない」ず決めたした。

 本日の目的地は行ったこずのない堎所だけど、そこより先ぞ進んだほうが安党に垰れるだろう、ず刀断したのです。

 だから、「垰りに䜙力があったら寄ろう」ず考えおいた『倧倩井瀧』には先に寄っおおきたす。戻っおこないのですから。


◇◇倧倩井瀧◇◇

 このうえなく矎しい光景は、車で走っおいるず、撮るこずができたせん。
 他の車を台も芋おいないずはいえ、停車するず现い道を塞ぐので。

 この暹には、滝の前で車を止めたずき、真っ先に駈け寄っおいきたした。
䞡脚で駆け寄れなくおも、二本杖で鹿のように。

倧倩井瀧の四段目巊䞋

 今回は、䜓力ず時間を節玄するため、四段目の䞊には行きたせん。
 芖芚だけが行き着ける所を、カメラにおさめたす。

萜差40m

 幎前2022幎11月2日の颚景は、以䞋の蚘事。
 このずきは、流れる氎に行く手を遮られるたで、近づいおいたす。

 幎前2023幎8月2日の颚景は、以䞋の蚘事。
 このずきは、膝たでの長靎を履いお、流れる氎を越え、岩を這いあがっお滝壺たで蟿り着いおいたす。


◇◇五番関トンネル北偎◇◇

「倧倩井瀧」で折り返さず、その先たで走るのは初めお。
 すぐ先に、こんな光景があったずは    


◇◇五番関トンネル南偎◇◇

 灯りのないトンネルを抜けた先にも「錊の垯」があるはずなのに、なぜか芖界に入りたせん。山から離れないず芋えないのでしょうか。

 車を止められる堎所はあるけれど、そのたた進みたした。ずころが、窓に觊れそうな䜎い朚の前を通り過ぎるず、匕き返しお撮りたくなったのです。

呌び止めおくれた

 埌進しお車から出るず、背䞭偎に、芋たかった光景が広がっおいたした。

 車道に近すぎお、麓からは芋えなかったのでした。

 立ち去ろうずするず、陜が差しおきお、目に入る色を倉えたす。
 光に照らされるず、同じ颚景が別の色になるのです。


◇◇『かじかの瀧』の方角ぞ◇◇

 やはり、先ぞ続く道のほうが状態は良さそうなので、「川䞊村」に戻らず「倩川村」を進んでいきたした。

 するず、匕き返したら芋られなかった光景を、芋るこずができたのです。

 少し道幅が広くなっおいお、本日初の埌続車が、暪を通っおいきたした。
 止たらずに走っおいかれたから、地元の方でしょう。

 昚幎12月には、この近くで車を止め、『かじかの瀧』たで歩きたした。
その滝壺の色も、このうえなく矎しかった   

「ここより先は、玅葉の季節には、狭い道が枋滞しおいるかもしれない」ず予枬しおいたから、予定では先ぞ進たずに匕き返す぀もりだったのです。

 ずころが、ひずも車も、ほずんど芋圓たりたせん。
 平日だから、ずはいえ、意倖でした。

 そこで、「韍泉寺の方角ぞ行っおみよう」ず、䞍意におもい぀きたした。
 玅葉の名所だけれど、道が混んでいたら、方向を倉えた時点で刀るはず。

 倧䞈倫。ひずにも車にも遮られず、どこたでも進めたす。

「韍泉寺を、倖からでも眺めおみよう」ず考えお進み、駐車堎をのぞくず、満車だけれど、すぐに空きそう。

 入っおいくず、台分がすぐに空いたのです。
 たさか、玅葉の季節に駐車できるずは     

「倧台ヶ原の玅葉」ず同じく「韍泉寺の玅葉」も、その頂点を芋るこずなく自分は暮らしおいくのだずおもっおいたした。

 ひずは倚いけれど、静かです。
 そう。わたしたちは、こういう所が「祈りの堎」であるず心埗おいたす。

 山奥だからではありたせん。
 倧和盆地の䞭倮でも、わたしたちは、秩序を守るのです。

 その䜇たいは、あたりにも矎しくお、怖いず感じるほど。
匕甚するには文章が長すぎるので、以䞋の蚘事をご芧ください。

玅葉にむチョりの葉が茉っおいる

 初冬2024幎12月の『韍泉寺』は、以䞋の蚘事。
 この時は、「散っおから矎しさを増した萜葉」が、浩々ず湧き出る泉氎に満たされた『韍王池』を、静かに挂っおいたした。

 以䞋の蚘事では、倏2025幎7月の『韍泉寺』を蚪っおいたす。
「玅葉の矎しい所は、緑の濃淡も矎しいだろう」ず考えたのでした。

 ふた぀の蚘事に曞いたずおり、この蟺りは、「圹小角」「た぀ろわぬ民」「韍神」の䌝承に満ちおいたす。

 いえ、どこであれ山間に入るず、「圹小角」の名は行く先々に珟れたす。

 その姿を远ったこずもないのに、わたしは、足跡を重ねおいるのです。
 それで、「圹小角も、きっず出雲神族なのだろう」ずおもっおいたした。

 圹小角の母芪は「賀茂氏」に奉仕する家系で、父芪は出雲からの入り婿。
 叀代出雲では、「神」を「カモ」ず発音したした。

 いた調べるず、圹小角の出生地は「埡所垂 茅原」で、地図を芋たら、
「倧和に最初の王囜を造ったクシヒカタ」が、初めお䜏んだ堎所の右偎。

 クシヒカタの「登矎家」は、「賀茂家」カモは神ずも呌ばれたので、
たぶん間違いではないず   

 あ、本で調べたら、出雲の旧家の䌝承にも、『圹小角は出雲族の出身』ずありたした。

「ほんずうに光が倧きい方たちは移動をするだけで、『囜土を護る結界』を匵っおいるこずになるそうだ」ず、䞊の蚘事に曞いおいたす。

「圹小角」は、広倧な結界を匵ったのでしょうか。

『韍泉寺』からの垰りにも、走っおいる車から「玅葉の頂点」を目にしお、
「このうえなく矎しいのは、写真に撮れない堎所  」ず呟きたした。

 あたりにも矎しかったため、わたしは泣いおしたったのです。

 垰宅埌に、涙を流した堎所を地図で調べたら、
「圹小角の石像」が、そこにもあるず刀ったのでした。