唐鎌さんの寄稿レポート(1/21)『為替市場の新しいコンセプトとしての「アジア有事通貨」』
1.はじめに
唐鎌さんの寄稿です。今回は、「有事の円買い」が「有事の円売り」にシフトする過渡期に立たされているのかという非常に興味深い論考です。
しかも、それを円だけでなく、アジア通貨にまで広く拡大して、分析されています。私自身も非常に新鮮な仮説で興味深いものがありました。そして、なるほど!と感じるものがありました。
唐鎌さんの冷静な分析は、非常に参考になります。唐鎌さんは、本当にリスペクトできるエコノミストです。
唐鎌大輔(みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト)
慶大経卒。JETRO、日本経済研究センター、欧州委員会などを経て現職。著書に『弱い円の正体 仮面の黒字国・日本』、『「強い円」はどこへ行ったのか』、『ECB 欧州中央銀行: 組織、戦略から銀行監督まで』。所属学会:日本EU学会。
※コメントは個人的見解であり所属組織とは無関係です
2.唐鎌さんの寄稿レポート
アジア有事通貨というコンセプト
村松さんのメンバーシップにご参加の皆様、こんにちは。このたびもお邪魔させて頂きます。
目下、日本の金融市場では為替よりも債券が主役という珍しい時間帯に入っています。毎日のように流れてくるプッシュ通知が株価や為替ではなく金利というのは私もマーケット人生では初めてのことです。和製トラスショックと呼ぶかどうかは留保しますが、なんであれ、これがショックであることは事実かと思います:
しかし、為替市場でも注目すべきことは起きているように思います。ベネズエラ侵攻やパウエル刑事訴追は明らかに「ドル離れ」を助長するイベントでしたが、この喧騒の中でやっぱり円は買われませんでした。
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