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「もしかして、運命の人を探している人ですか」

はじめに…..
これは最近の夢を鮮明に覚えていたのを自分の中で巡らせて書いたもの。目が覚めた時は小説でも書けるのでは?と天にも昇るような高揚感があったが、振り返るうちに、”高揚感”が麻酔のように段々と薄れていった。そこから、得た気づきとして夢の話を振り返る。

『星屑ステーションの売店は今日も大忙し。
まるこは駅の売店でアルバイトをしている。
品出しをしているところに店長が声をかけに来た。

「まるちゃん、今日は新潟の田中さんがこれからくるらしい。」
「え!新潟から?」
「米の納品だよ。あ、もしかして来たかな。」
駅の駐車場で米を車から運びだす。
店長が「田中さん、遠いところからありがとうございます。」
「うん、15分かかったよ。」と田中さんが言った。

まるこは思った。新潟から来てるんじゃないの?新潟からなら2日はかかるはずだよ。。 店長も「えっ」て顔してる。冗談なのか、いや、田中さんは新潟から来てるんじゃないんだ、倉庫は近くにあるんじゃない?

ぼんやり考えながら、まるこは品出しを続けた。

今日も駅は大賑わい。歩く人たちは、立ち止まることなくどんどん歩いている。

誰も止まらないな。

売店に買い物に来るのはいつものんびりした、高齢の方が多い。野菜やお米など店長のこだわりの品々が今日も次から次に売れていく。

そうこうしているうちに、閉店の時間になった。バックヤードに戻って片付けだ。 今日はこの後みんなでご飯だし、荷物一旦を置いて戻ってこよう。

まるこはカメラとバッグを椅子の上に置いて店を出る。

外は結構肌寒い、みんなで立ち飲み屋でご飯を食べて解散した。 外は小雨が降っていて、ふと目に止まったカラオケに行って帰りたいなと思いながら荷物を取りに売店のバックヤードに戻った。

「これは…どうしたんですか?」
「そろそろ天井を修理しないとダメだな」伝票に向かいながら店長が答える。何故か室内なのに雨が降っている!荷物を置いておいた椅子の上もびしょ濡れだ。
「カメラが濡れてる、これは修理しないとダメかも…」
レンズの中に水が染み込んでいそう。がっかりして、もうカラオケに行く気力もない。もう早く帰ろう。

いそいそと濡れたカメラを持って店を出たが、途中まで来て傘を持っていないことに気づく。

「あれ、傘さしてないじゃん。」

また店に戻ろうと顔を上げるとどこだかわからない大学の敷地のようなところにいる。

「ここはどこだ?」

とにかくもと来た道がどこなのか辺りを見渡しても全く分からない。
もうこのまま進もう。そう思って真っ直ぐ歩いた。そしたら駅に出た。よかった。

すると駅の構内で行き交う人々の間を傘が飛んでる。

「あれはもしかして、私の傘?待って!」

まるこは傘を追いかけるように進んだ。 すると 同じくその傘を追いかける男性がいた。

あれ、この傘はこの人のものか?

二人で追いかける。

すると、突然頭の中で声がした。

”止まらないと二人は巡り合わない。”

止まらないと?

止まっている人などどこにもいないこの駅で誰が止まるだろうか。

傘を追っていたはずのまるこは、いつの間にか同じ傘を追いかける男性を目で追っていた。 すると男性は目の前でふわりと宙に浮いたかと思うと、ロータリーで大きく回旋し始めた。「誰か止めてくれ!」と言っている。

まるこは心の中で、”止まれ!”と念じた

すると回旋がおさまってふわりとその男性が駅の角に降りたったのだ。

まるこは駆け寄ってそして思いがけずこう言った
「もしかして、運命の人を探している人ですか?」

男性は目を見開いて「あ、はい」と答えた。

まるこは天にも登るような心地になって、やっと出会えたと彼の手を取って腕を組む。 彼のダウンが頬に当たった、少し濡れている。

二人はそのまま一緒に歩き出す。
「惚れてまうやろ」彼も嬉しそうに言った。』

ここで私は目が覚めたのです。小説でも書けそうだと高揚した気持ちで。
夢の話をまとめながら、続いた話はこうだった。

『その日から二人は、毎日のように愛し合い、そしてその関係は長くは続くことはなかった。体を重ねれば重ねるほどに虚しさは大きくなっていった。』

運命の出会いを求め続けていた二人だから、必ず幸せになれるだろうと思うだろうか?ドラマチックな出会いの中で、ドラマチックな関係性を築けるかどうかは分からない。

二人に共通していたのは、「運命の人と出会う」ということがゴールになっていたことだ。
私たちはゴール設定を間違うことがよくある。
恋愛で言うと出会うことはゴールではない。
その先に関係性をどう築いていくのか、その時の自分や相手の状態がどうありたいか、それがゴールになるべきだ。

これは夢の中の物語だから、二人のことは気にしなくても大丈夫。

現実の世界では、パートナーと出会うことをゴールに掲げるのではなく、その先の関係性の中にゴールを設定してほしいと思う。

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