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療養所内に設置された、一般の傍聴が事実上不可能な「特別法廷」で審理が行われ違憲の判断を下されているのにーー【再審】「菊池事件」死刑執行後の再審棄却 福岡高裁の即時抗告審で弁護団が証拠開示請求へ

2026年、死刑執行から64年が経過した「菊池事件」において、福岡高裁が再審請求を棄却したニュースは、日本の司法が抱える**「無謬(むびゅう)神話」と「ハンセン病差別」**という二重の闇を改めて突きつけています。
弁護団が証拠開示請求へ動くこの局面を、立憲主義と人権の観点から厳しく解剖します。

## 1. 【事案の背景】司法による「差別の固定化」
菊池事件は、1951年にハンセン病療養所の職員が殺害された事件ですが、その裁判プロセスは現代の視点からはおよそ「適正手続き」とは呼べないものでした。

* **「特別法廷」の違憲性**: 療養所内に設置された、一般の傍聴が事実上不可能な「特別法廷」で審理が行われました。これについては2020年に熊本地裁が「裁判の公開(憲法82条)」に反し、差別的であったとして**違憲**の判断を下しています。

* **科学的証拠の不在**: 有罪の決め手となったのは、目撃証言や状況証拠に過ぎず、当時から冤罪の疑いが強く指摘されていました。

## 2. 【憲法からの指摘】「公開裁判」と「適正手続き」の破壊
福岡高裁が再審を棄却したことは、憲法の根幹を無視し続ける司法の怠慢と言わざるを得ません。

* **憲法第82条(裁判の公開)**:
   「裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ。」
 
  * 国家が「隔離政策」を正当化するために、被告人を密室に閉じ込めて裁いた事実は、この条文に対する明白な違反です。違憲な手続きで行われた裁判の結果(死刑)を維持し続けることは、法治国家としての自己否定です。

* **憲法第31条(適正手続きの保障)**:
  * 法律の定める適正な手続きなしに、生命や自由を奪うことはできません。差別的な偏見に基づき、証拠を精査しないまま死刑を執行したことは、31条の精神を根底から踏みにじる行為です。

## 3. 【法的視点】「証拠開示」を拒む司法の壁
弁護団が証拠開示請求を行うのは、検察側が依然として**「有罪を覆す可能性のある証拠」を隠し持っている疑い**があるからです。

* **再審のハードル(白鳥・財田川裁定)**:
  最高裁は「疑わしきは被告人の利益に」という原則を再審にも適用すべきとしていますが、実務では裁判官が「新証拠」に対して極めて保守的な判断を下す「再審の門」が機能しています。

* **執行後の再審**:
  「死刑執行後だからもういいだろう」という空気があるのなら、それは司法による**「究極の逃げ」**です。死者の名誉と、国家による人権侵害の清算に、時効や執行済みという言い訳は通用しません。

## 4. 【結論】
「特別法廷」が違憲であったと公的に認められながら、その法廷から出された死刑判決の正当性を疑わない福岡高裁の判断……。
過去の誤りを認めず、証拠を隠し続け、差別に加担した司法の責任を曖昧にしようとするのであれば……

**それって(憲法31条・82条違反を放置する)司法の自殺ですよね?**

証拠開示を拒むことは、真実を恐れている証拠です。2026年、私たちは「国家による殺人(死刑)」が、偏見に満ちた裁判の結果であった可能性から目を背けてはなりません。

## 5. 【思想家の格言】
**「正義が遅れることは、正義が拒絶されることと同じである。」**
—— **ウィリアム・グラッドストン**(英国元首相)

執行から60年以上。これ以上、正義を遅らせることは、日本という国家がハンセン病患者に対して行った「魂の殺人」を今なお継続していることを意味します。弁護団による証拠開示請求は、日本の司法に残された最後の「良心の試験」です。

【再審】「菊池事件」死刑執行後の再審棄却 福岡高裁の即時抗告審で弁護団が証拠開示請求へ

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